海外在住の日本人「帰りたいのに帰れない」知られざる実情とは

海外で生活をしている日本人の数は、およそ139万人。

海外在住日本人たちのなかで、「日本に帰りたい」という思いを抱えている人はたくさんいます。

しかし、そうした海外在住日本人たちの事情・本音は、なかなかニュースでとりあげられません。

この記事では、「日本に帰りたい」と願う海外在住日本人の事情に迫ります。

海外に住む日本人の数は、想像以上に多い


海外在住の日本人の数は、約139万人です。(参考:海外在留邦人数調査統計|外務省

どの程度の人口なのかをイメージするために、日本で一番人口が多い東京都を参考にしてみてみましょう。

東京都の人口は、約1384万。

ということは、東京の人口の10分の1の人たちが、海外に住んでいるということになります。

日本で人口がもっとも少ない鳥取県は、56万人。

そう考えると、海外在住の日本人は想像以上に多いことがわかるはずです。

日本に帰りたいのに帰れない、海外在住日本人


引用:【第二回:海外在住日本人の実態調査】新型コロナが与えた影響とリアルな実情分析レポート【世界80ヵ国】|PR TIMES

日本を離れて海外に住み、生活をしている日本人たち。

実は、日本に帰りたいけど帰れないという事情を抱えている人がたくさんいます。

株式会社ロコタビが、「海外在住日本人の実態調査」を行いました。

データをもとに、海外在住日本人の本音と事情をみてみましょう。

■「海外在住日本人の実態調査」株式会社ロコタビ
・調査期間:2020年8月15日~2020年8月19日
・回答数:1,943件
・回答国数:80カ国

出典:PR TIMES

今後の滞在に不安を感じている人が増加

6月に実施されたアンケートと比較すると、「今後の滞在に不安を感じている」という人が増加していることが明らかになりました。

以前の調査で、「今後の滞在に対する不安を、全く感じていない」という人が、236人減少。

かわりに、「今後の滞在に対する不安を、とても感じている」という人が70人増加しました。

新型コロナウイルス感染症の影響で不安が募る状況であることに加え、これから先どう世界が変わっていくのかなど、様々な不安要因があるようです。

また、帰国時の一時隔離・航空券の価格高騰も関係しています。

さらに、「今海外から日本へ帰ったら、誹謗中傷・風評被害がある」という事情もあることが考えられます。

海外在住日本人が日本に帰りたい「5つの理由」

海外在住日本人が日本に帰りたいと望む背景には、いったいどのような理由が潜んでいるのでしょうか。

日本に帰りたい理由・きっかけとして、おおきく5つのことがあります。

  1. 差別を受けた
  2. パートナーとすれ違い(国際結婚)
  3. 日本にいる家族の健康、自身の体調が良くない
  4. コロナの影響で、仕事・金銭面で困っている
  5. 海外在住日本人に対する保証のなさ

各理由をそれぞれ見ていきましょう。

理由1.差別を受けた

人種差別を受けたとき、日本に帰りたいと感じる人が多くいます。

よくあるのが、アメリカ在住のケースです。

海外移住者の滞在先は、アメリカが群を抜いて第一位。

移民が多いアメリカであっても、差別されてしまう瞬間があります。

日本人差別というよりも、アジア人として差別を受けることがしばしば。

滞在する都市により差別がある・ないも分かれますが、アメリカ移住をした方は1度は差別された経験があるでしょう。

差別に慣れる・受け流せるようになる人もいますが、帰国を願うほど傷ついてしまう人もいるのは事実。

差別問題では自分だけが悩んでいるわけでないと捉え、身近な人や経験者に相談することをおすすめします。

理由2.パートナーとすれ違い(国際結婚)

国際結婚をして海外在住となった日本人に多いのが、パートナーとのすれ違い。

ご主人とのすれ違いや喧嘩がきっかけで、日本に帰りたいと強く願うようになる人は、意外なまでに多くいます。

両親や友人と離れ海外生活をしているとなれば、唯一頼れるのがパートナーです。

パートナーとのすれ違いがあるだけで、孤独感が募ってしまい、次第と思考もマイナスな方向に。

「日本にいればこんなことはなかったのに、日本に帰ればすべて解決するはず」と、何度も悩んでしまうことでしょう。

国際結婚した方は、悩みを抱え続けてしまう傾向にあります。

似た境遇の人に話してみる・国際結婚をして帰国した人に相談してみるなど、ひとりで抱え込まないようにしましょう。

理由3.日本にいる家族の健康、自身の体調が良くない

日本帰国を悩む理由としてもっとも多いのが、健康面です。

健康面は、自分自身はもちろん日本にいる家族も含みます。

  • 親に何かあった時すぐに駆け付けられないと考えると、海外在住であることを後悔してしまう
  • 親から体の不調を聞くたびに、心配。そばで見守った方がいいのではないか

上記のような悩みと、日々戦う人も多くいます。

いつかは日本へ帰らないといけないけれど、仕事があるためベストなタイミングが見極められないという人もたくさん。

電話やメールはすぐにできても、実際にすぐに親元に駆け付けられる環境でいたいと思うのは、当然のこと。

帰国時期を決められない時は、急遽日本帰国となった際のプランを組んでおくだけでも安心します。

理由4.コロナの影響で、仕事・金銭面で困っている

日本帰国を願う大きな理由として、新型コロナウイルス感染症の影響があります。

コロナが流行し、現地での仕事が急になくなった人もたくさん。

日本人であれば受けられる支援であっても、海外在住という理由で受けることはできないことも多くあります。

具体例は以下です。

・現地採用だったが、コロナで突然仕事がなくなった
・コロナで現地での再就職が難しい
・給付金などの支援金の対象にならない
・現地での支援サービスがあっても、外国人は対象にならない

経済面での不安が募っている状況であることが、強く伝わってきます。

職を失った人や留学生は、食費を切り詰めて生活する人も多くいるようです。

理由5.海外在住日本人に対する保証のなさ

外国人として生活する日本人には、金銭面含め保証がありません。

日本で「定額給付金」の支援がありましたが、これは日本に住民票がある人のみに限定されています。

海外転出届を出している日本人は、日本人でありながらも、定額給付金の対象にはならなかったのです。

この結果を受け、一度、海外在住日本人に給付金を届けようとする声が上がったものの、結果に変化はありませんでした。

新型コロナウイルス感染症といった、世界的パンデミック時においても、海外在住日本人ということだけで援助がない。

仕事を失う状況になっても、生活費を切り詰めるしか方法がない。

海外在住日本人というだけで、こうした厳しい状況下におかれてしまっているのです。

日本に戻りたい・帰りたいときの対処法3つ

日本帰国を悩んだ時、ぜひ実施して欲しいおすすめの3つの対処法を紹介します。

  • 日本へ帰りたいけれど、すぐには帰れない
  • 現実的な見通しがつかないけれど、日本へ戻りたい気持ちが募っている

上記に当てはまる方は、対処法を実践してみてください。

対処法1.日本に帰りたいことを言葉にしてみる

日本へ帰りたい気持ちを心の中で留めてしまっている場合は、言葉にしてみてください。

誰かに話すことはもちろん、紙に書き出すなど、気持ちを表に出すことが大切です。

SNSを活用すれば、同じ気持ちを抱えた人・海外移住経験者との出会いがあるでしょう。

心の中で溜め込んでいる気持ちを表現することにより、予想以上に心が軽くなります。

対処法2.仕事以外の目標を立て、常に意識する

海外在住の場合、仕事があれば目標が自然と生まれるはず。

ただ、私生活の部分で目標を立て、意識することをおすすめします。

理由は、私生活の目標を海外で見出すことにより、海外にいる意義が生まれるためです。

「いつまでに○○ができるようになりたい」など、具体的な目標を立ててみましょう。

小さな目標でも構いません。

毎日目標を意識することが大切です。

対処法3.日本帰国の日程を決める

日本に帰りたい気持ちが募ったら、日本帰国の日程を決めてしまうのも手段のひとつです。

具体的に日程を決めることにより、すべきことが明確になります。

すべきことが明確化されれば、帰国の日程をもう少し後にする・まだ検討するなど、自分が納得できる理由が見つかるはず。

スケジュールの調整が難しいため、日本帰国を考えるのではなくまず今できることに専念しようと、気持ちが切り替わる人も多くいます。

日本帰国をするしない、どちらにしても帰国日程を具体的に考えることが、日本へ帰りたいという悩みから抜け出す一歩になるでしょう。

まとめ:海外在住日本人の今後


海外在住日本人の中で、海外での生活に不安を感じている人が増加していることがわかりました。

今後、日本に帰国する海外在住日本人が、増加していくことでしょう。

一時帰国をするのも、一つの手段です。

一時帰国・本帰国どちらにしても、まず困るのが日本帰国後の住まいです。

生活の基盤となる住まいを探すことは、海外に住んでいると想像以上に難しいとの声を多数いただいています。

グローバル医職住ラボでは、海外在住日本人に向けて住まい探しのサポートを精力的に実施中。

海外在住者・帰国者である住まいのコンシェルジュが、ひとりひとりに寄り添い、住みやすさを追及してご案内いたします。

少しでも興味がある方は、下記ボタンよりお気軽にお問い合わせください。

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