新型コロナウイルス感染症の影響により、一時帰国や本帰国のハードルが高くなっています。
14日の待機期間は継続し、入国時の3日間の隔離が求められるようになりました。
海外在住の方は、急遽日本帰国となった場合に備え、どのような準備や心構えが必要なのかを把握しておくことが大切です。
この記事では、日本帰国時の規制の状況(2021年6月時点)を解説します。
実際に日本帰国をした人の声とあわせてご覧ください。
日本帰国(入国)時、求められる措置は5つ【水際対策に係る新たな措置】
日本帰国時、入国する際には5つの措置が求められます。
1.出国前72時間以内の検査証明
2.入国翌日から起算し14日間の待機
3.空港から待機場所までの移動手段の確保(公共交通機関以外)
4.新型コロナウイルスの検査
5.宣誓書提出・位置情報アプリのインストール
注意したいのが、PCR検査の時期と待機期間です。
PCR検査は、出国前72時間以内に、現地で受ける必要があります。
感染拡大にともない、検査項目やフォーマットなどが変化しているため、事前の細かな確認が大切です。
また、待機期間は14日間ではあるものの、入国翌日からの起算になります。
待機の期間は約2週間と長く、たった1日の違いでも大きな差に感じるはずです。
あらかじめ予定を組み、仕事や家庭の都合を調整しておきましょう。
現地でPCR検査を受け、72時間以内の検査・陰性証明書が必要
日本帰国時、よくある悩みがPCR検査です。
筆者はタイ入国をしましたが、PCR検査のタイミングや陰性証明書に戸惑いました。
現地の病院でPCR検査を受け、時刻までに飛行機に乗り帰国すると考えると、さらに不安がつきまとうことが想像できます。
そこで、PCR検査関連でよくある悩みの例を紹介します。
悩みの例1.PCR検査は出国前72時間、証明書は所定のフォーマット推奨
PCR検査は、出国前72時間以内に現地で行います。
証明書は、所定のフォーマットが推奨されているため、病院・クリニックにフォーマットの確認をすることが大切です。
問1 検査証明についての詳細を教えてください。
検査証明の様式については、出国前72時間(検体採取から搭乗予定航空便の出発時刻までの時間)以内に検査を受けて取得した、所定のフォーマットを使用してください。また、所定のフォーマットによる検査証明発行に対応する医療機関がない場合には、任意のフォーマットの提出も可とします。
フォーマットだけでなく、検査の内容が唾液か鼻咽頭かなども重要になるため、日本が指定する規制内容をくまなく確認するようにしましょう。
悩みの例2.陰性証明が無効と判断された場合
日本入国時、陰性証明が無効と判断された場合は、まずは検疫所が確保する宿泊施設等で待機します。
その後、入国翌日から数えて3日目にPCR検査を実施。
ケースによっては、6日目にも検査を実施することも。
陰性と判断されたら、位置情報等の誓約書を提出し、入国翌日から数えて14日目まで自宅などで待機となります。
※1 検疫官により、陰性証明が無効と判断された方につきましては、検疫所が確保する宿泊施設等で待機いただきます。入国の次の日から起算して3日目に検査を行い、陰性と判定された場合、位置情報の保存等の誓約をいただき、入国の次の日から起算して14日間までの残りの期間を自宅等で待機いただくことになります。また、令和3年3月19日より、検査証明書を提出できない方は、検疫法に基づき、日本への上陸が認められません。出発国において搭乗前に検査証明書を所持していない場合には、航空機への搭乗を拒否されます。検査証明書の取得が困難かつ真にやむを得ない場合には、出発地の在外公館にご相談ください。有効な検査証明の条件については、こちらをご確認ください。陰性証明を提出できる方につきましては、位置情報の保存等の誓約をいただき、検疫所長が指定する場所(自宅など)で待機いただきます。(新型コロナウイルス変異株流行国・地域に滞在歴がある方を除く。)
※2 3日目の検査で陰性と判定された方については、位置情報の保存等の誓約をいただき、入国の次の日から起算して14日間までの残りの期間を自宅等で待機いただくことになります。なお、検疫官により、検査証明が無効と判断された方については、3日目に加えて、6日目にも検査を実施する。両日陰性と判定された場合、位置情報の保存等の誓約をいただき、入国の次の日から起算して14日間までの残りの期間を自宅等で待機いただくことになります。
3月19日より、入国規制が厳しくなりました。
PCR検査の証明がないと、フライトはじめ日本入国が困難になったとのことです。
新型コロナウイルス流行国からの入国場合など、原則3日間の隔離期間があります。
さらなる条件が追加される場合もあるため、最新情報を常に確認するようにしましょう。
入国翌日から3日間の隔離があるケースとは?
新型コロナウイルス変異株流行国に14日以内の滞在歴がある場合は、入国後3日間の隔離が必要です。
隔離施設は、検疫所が指定する空港周辺の宿です。
入国後3日目(ケースにより6日目もあり)には、PCR検査を実施します。
入国拒否対象地域の参考:(※1)入国拒否対象地域(下線は11月1日入国分から対象)|厚生労働省
3日間の隔離が終了した後は、入国翌日から数えて14日間自宅などで待機します。
原則、隔離・待機期間中は、外出できません。
待機期間中よりも隔離期間中の方が監視が厳しく、隔離3日間は施設に缶詰め状態になります。
日本入国後、待機場所はどこになるのか?
日本入国後の待機場所の例は以下です。
- 家(自宅・社宅)
- 予約したホテル
- 親戚の家
- 友人の家
- マンスリーマンション
トイレやお風呂など、共同使用のエリアがある施設は対象外となります。
問1 入国した次の日から数えて 14 日間、検疫所長が指定する場所で待機して、外出できないとのことですが、指定される場所は具体的にどこになるのですか。
自宅、社宅、親戚の家、友人の家、マンスリーマンション、ご自身で予約したホテルなどが対象になります。
(宿舎などのトイレやお風呂など、複数の人が共同で使用する場所がある施設は対象外)
なお、入国拒否対象地域から入国された方は、検査結果が出るまで、原則、空港内のスペース又は検疫所が指定した施設等で、待機していただくこととなります。
「1 検疫について」をご確認ください。
3 待機場所について(ビジネストラック・レジデンストラックを除く)
新型コロナウイルス変異株流行国からの入国の場合は、指定された施設にて3日間の隔離・その後の待機となります。
滞在していた地域によっては、自宅待機できない可能性も
滞在していた地域によっては、自宅待機できない可能性があります。
条件が頻繁に変更されるため、入国前は厚生労働省のページを日々確認をしましょう。
参考:検疫所が確保する宿泊施設での待機・誓約書の提出について|厚生労働省
自宅待機の注意点
自宅待機となった場合、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか。
推奨されている具体例をみてみましょう。
〇入国する方には、入国時にお渡ししている健康カード(様式見本)に記載のとおり、
・こまめに手洗いを行う
・十分な睡眠や栄養をとるようにする
・咳や発熱などの症状が出た場合は、事前に帰国者・接触者相談センターに電話連絡し、指定された医療機関を受診する
〇ご家族等、待機場所で入国者本人と身近でお過ごしになる方は、
・生活の中で、入国者本人との接触を避ける
・こまめに手洗いを行う
・体調が悪い方が発生した場合は、マスクを装着し、接触する方を限定するなどを徹底する
ご自身はじめご家族ともに健康でいられるよう、できる限りの対策を実施することが大切です。
移動手段は入国前に確保しておく
日本入国後の待機場所までの移動手段を確保しておく必要があります。
公共交通機関の使用はできません。
問1 対象となった者は、空港等から待機場所の自宅(又は宿泊施設等)までどのように移動すればいいですか。
空港から自宅までの交通手段(自家用車、レンタカー等)をご自身で確保していただくようお願いしています。電車、バス、タクシー、航空機(国内線)、旅客船などの公共交通機関を使用しないよう、強く要請しています。
空港から自宅までの距離がある人など移動手段の確保が難しいことから、14日間の待機期間はホテル周辺の宿で過ごす人が多くいます。
入国後の健康確認は、電話・メール・LINE
日本入国後は、健康確認の電話・メール・LINEが入ります。
問1 保健所等による健康確認は、どのように行われますか。
入国時に検疫所に提出の「質問票」に記載していただいた国内の住所を管轄する保健所から、「質問票」に記載いただいた連絡先に、入国後14日間は電話又はメールにより毎日の健康状態の確認をさせていただきます。
質問票と併せて提出の「同意書」に同意・署名いただいた方については、保健所からの連絡にかわりLINEのトークアプリまたは自動電話により健康状態を確認させていただくことも可能です。(国内の携帯電話番号をお持ちの方のみ。)なお、LINEのトークアプリの利用に同意いただいた方のうちLINEのトークアプリをインストールしていないなどの理由により認証ができなかった方につきましては、「050-3132-0005」もしくは「050-3132-0004」の電話番号から検疫所で申告いただいた電話番号あてに自動音声の連絡が入ります。
日本入国後は、位置情報アプリなどの導入が必要です。
そのため、日本のSIMカードを用意し、アプリダウンロード・使用できる環境を整えておきましょう。
実際に日本に帰国した人の声
規制が厳しくなってから、日本へ帰国した人の声をみてみましょう。
待機(隔離)期間など、ギリギリまでチェックすることが大切
【日本入国振り返り-1】
帰国する日本人が事前に必要とされる事項は、厚生労働省のサイトに記載されているhttps://t.co/fIZwEZ9QdY
自分が帰国する前々日からタイからの入国者に3日間の隔離措置が適用されたように内容は頻繁に変わるので、帰国当日まで毎日チェックしたほうがいい— ガネッシュ@チェンマイ暮らし→日本一時帰国中 (@chettanaa) June 7, 2021
PCR検査陰性でも、入国後の検査と隔離が必要
無事PCRの陰性証明書ゲットしたので、明日の便で一時帰国します。
2年ぶりの日本。日本に着いたらまず検査。陰性なら3日間の強制隔離(部屋から1歩も出られないそう)。その後の検査でもう1度陰性になれば、姉に迎えに来てもらって実家で残り11日間引きこもります。
何事もなく帰れますように🙏 pic.twitter.com/xDh5DGGUyj— michiko (@michimarron) June 9, 2021
移動はバス、そのまま隔離ホテルへ
空港から専用護送バスに乗ってホテルに収監されます。僕の搭乗した便には①乗継客(主にフィリピン)、②パラ日本代表選手の団体、③その他、の3グループいた様子。このバスは③専用だろうか。
ここまでの徹底ぶりはさすがJAPAN🤔 pic.twitter.com/cDYZbNQU0v— TakeruMiyashita@PokemonGo (@TakeruMiyashit1) June 8, 2021
隔離生活、3日間ならなんとか耐えられる
強制隔離生活終了し、自宅での自主隔離へ。
入国日をday0としてday14までは自主隔離が求められる。政府指定アパホテルはドアから出られず、部屋も狭く、地獄だったが、3日間なら耐えられる。
国によっては6日間だそうで、この倍かと思うと、本当に気の毒…
どうぞ皆様、心身の健康にお気をつけて…— T.Tokyo@海外在住ビジネスマン (@T_Tokyo_Japan) June 10, 2021
日本に帰国する場合は、日々最新情報を確認することが大切
日本の入国規制の状況を紹介しました。
日本人とはいえ、日本帰国をしてもすぐに自宅へ帰ることが困難な状況が続いています。
滞在国次第では、規制がより厳しくなっており、今後も規制状況が変わることが予想されます。
急遽日本帰国となった時に備え、情報収集は欠かさないようにしておきましょう。
また、一時帰国の場合などは、隔離や待機を終えた後の住まいを準備しなくてはなりません。
本帰国となれば、住みやすい物件を内覧して契約する時間も必要です。
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