「老後は日本に帰りたい?」海外に住む日本人が本帰国を悩む理由

海外に住む日本人は、老後はどこで過ごしたいと考えているのでしょうか?

海外移住したものの、「老後は日本へ」と帰国を決断する人は多くいます。

この記事では、海外在住の日本人(在外邦人)の本音を、アンケート結果をもとに解説。

そして、現在どれくらいの人が海外で暮らしているのか・本帰国の決め手となる理由とあわせて紹介します。

日本に帰りたい・老後はどうしようと悩む移住組の方は、ぜひ参考にしてください。

「老後は日本で。でも……」本帰国を悩む3つのポイントとは?


本帰国を悩むポイントとして、子ども・医療・言葉の3つがあります。

1.子ども

海外で育った子どもにとっては、「日本が海外」という感覚です。

突然日本で暮らし始めるよりも、生活環境が構築されている現地の方が過ごしやすいでしょう。

また、現地で日本語教育をしっかりと受けていないと、日本へ行っても仕事がなかなか見つからないという声もよく聞きます。

そのため、親は「子どものことを考えると、このまま海外にいた方がいいのではないか」と悩んでしまいます。

2.医療(保険含む)

本帰国を悩むポイントで、医療面があげられます。

高齢になるにつれ健康・医療の不安が募り、日本帰国を検討する人も多いです。

日本の方が安心して医療サービスを受けることができる・日本の方が医療負担が少なく済むなどの意見があります。

同時に、海外で老後も過ごすと決めている人は、現地の医療保険制度をしっかりと活用しているようです。

たとえば、アメリカであれば以下2つの保険制度があります。

・65歳以上で加入できる政府の医療保険制度「メディケア制度」
・大きな病気にかかった際、自己負担費用を補償する「サプリメンタル保険」

短期移住であれば、海外旅行保険など活用する方法があります。

しかし、老後も海外で過ごすならば、医療・保険面の不安をカバーできる制度・保険の加入が必須です。

こうした保険を含む医療面を考慮した際、「本帰国しようかどうか」と悩んでしまいます。

3.言葉(コミュニケーション)

言葉(コミュニケーション)がきっかけで、本帰国を悩む人もいます。

海外生活が長いと、ある程度現地の言語に慣れていることでしょう。

日常生活をする上では言語面に問題はなくても、医療面が関わると話は変わります。

病院では専門用語も多く、繊細な症状を母国語以外で伝えるのは難しいです。

そのため、高齢になり病院にかかる機会が増えると考えた際、言語(コミュニケーション)の不自由さを感じる人が多くいます。

ただ、現在では、通訳サービスの発展により「現地病院を受診しても困らない」人も増えてきています。

老後はどこで過ごしたい?アンケート結果


海外に住む日本人の約31%は、アメリカで暮らしています。

ニューヨーク日系人会が実施した「在ニューヨークの日本人・日系人の高齢化に関する意識調査〜訪問介護の在り方を探る〜」のアンケート結果から、老後はどこで暮らしたいか・老後の心配などのデータを見てみましょう。

どこで老後を過ごしたい?「まだ決めていない」が半数近く

老後を過ごしたい場所についての質問で、アメリカが全体の37.5%の回答となりました。

■老後過ごしたい場所
アメリカ:37.5%
日本:16.6%
考えているが決めていない:43.1%

老後は日本でと思っている人は16.6%、まだ決めていない人が43.1%です。

「老後はアメリカで」と決めている人以上に、老後はどこで暮らすか迷っている人の方が多いことがわかります。

老後の不安は「健康・医療面」が圧倒的に多い

老後の不安は、「健康・医療面」が約半数と圧倒的に多く、以降の回答も健康に関することが続きます。

■老後の不安
病気・身体障害:52.1%
高額な医療:53%
配偶者のパートナーが要介護状態になること:32.3%
認知症:31.5%
収入・経済的状態:39.8%
言葉(コミュニケーション):23.6%
食事:20.2%

海外にいると、医療面のハードルが高く感じてしまいます。

日本では「すぐに病院へ」と考えるようなタイミングでも、海外では保険や医療の関係で「なかなか受診・通院できない」人も多いでしょう。

また、言葉(コミュニケーション)において、現地のドクターに症状を上手く伝えられるかという問題が、医療面の悩みに深く関係しているようです。

海外在住歴が長くても、具合が良くないときに繊細な症状を伝えるのは難しいという声があります。

日本に帰国するならいつ?「考えていない」が半数近く

日本帰国の時期を「考えていない」と回答した人は、全体の42%です。

対して、何年以内に帰国と具体的に考えている人は、合計しても27%でした。

■日本帰国の時期
・考えていない:42%
・具体的に日本への帰国を検討している人:計27%
1年以内2.1%
5年以内7.7%
10年以内8.7%
15年以内4.8%
20年以内2.6%
20年以上1.5%
・考えているが時期は未定:24.4%

日本帰国の時期を決めている人を見ると、5年以内・10年以内が上位を占めています。

1~2年の短期ではなく、中・長期的にアメリカ滞在を決意している人が多いようです。

また、帰国時期を明確に決めている人は、計27%。

対して、帰国を決めていない・検討中の人の合計は66.4%です。

つまり、アメリカに住んでいる日本人は、帰国を考えていない・検討中の人が半数以上ということがわかる結果となっています。

日本帰国を検討する理由は「安心した老後」のため

日本へ永住帰国を検討する理由は、安定した老後のためという回答が約40%でした。

言葉や食事、ケアの質を重要視し、帰国を悩んでいるようです。

■日本帰国の理由
帰国を考えていない:40.2%
日本の方が安心した老後が送れるから(言葉・食事・ケアの質など)40.2%
日本に家族(子ども)・親戚がいるから:11.3%
日本に親がいるから(介護を含む):6.2%

また、日本に子ども・親戚・親がいることも、永住帰国の理由です。

海外に住む日本人の数どれくらい?


海外在住の方で「老後は日本で」と悩む人が多くいますが、いったいどのくらいの人が海外に住んでいるのでしょうか。

外務省の調査結果によると、海外に住む日本人は141万356人です。(2019年10月時点)

加えて、長期滞在者の増加とともに、永住か本帰国を悩む人が増加中。

海外に住む日本人の数は、前年より1万9,986人(約1.44%)増えており、調査を開始した昭和43年から増え続けています。

在外邦人総数:141万356人(前年比+1万9,986人)
長期滞在者:89万1,473人(前年比+1万4,853人)
永住者:51万8,883人(前年比+5,133人)
引用:海外在留邦人数調査統計|外務省

長期滞在者は全体の約63%を占めており、前年と比較すると1.69%の増加。

海外在住日本人の中でも、長期滞在者の増加率が一番高いことから、永住か本帰国かを悩む人が増えることが予想されます。

日本人は海外のどの国に住んでいるの?1位はアメリカ

日本人の居住者が圧倒的に多い国は、アメリカです。

詳しいデータを見てみましょう。

■在外邦人居住国TOP10
1位:アメリカ(44万4,063人)
2位:中国(11万6,484人)
3位:オーストラリア(10万3,638人)
4位:タイ(7万9,123人)
5位:カナダ(7万4,687人)
6位:イギリス(6万6,192人)
7位:ブラジル(5万491人)
8位:韓国(4万5,664人)
9位:ドイツ(4万4,765人)
10位:フランス(4万538人)
引用:海外在留邦人数調査統計|外務省

1位がアメリカで約44万人、全体の約31%を占めています。

2位以降の割合は、全体の10%以下です。

筆者は現在、在外邦人居住国第4位のタイに在住しておりますが、確かに「日本人が多いな」と感じます。

老後に向けて日本帰国、注意点は?


日本へ本帰国を考える上で、2つの注意点があります。

ひとつめの注意点は、帰国時期です。

帰国時期を検討する上で、海外滞在歴が大きく関係しています。

海外滞在歴が10年以内の人は、日本帰国を強く望む・深く悩む人が多い傾向にあります。

対して、10年以上海外に住んでいる人は、生活の基盤が海外できているため、「日本帰国しない」と決めている人が多いです。

滞在歴による悩みの違いから、日本帰国するかどうかは、以下の基準で検討するといいでしょう。

・海外での暮らしが10年以内であれば、日本帰国が向いている可能性が高い
・10年以上海外で暮らしているのであれば、老後も海外で暮らすことを検討

注意点のふたつめは、本帰国後の住まいです。

海外生活が長い場合、日本の家を解約している人がほとんどでしょう。

実家に帰るなどの方法がとれない場合は、本帰国後の住まいを海外で決めなくてはなりません。

とはいえ、海外にいては内覧できませんし、賃貸契約は難しいかと思います。

そこで役立つのが、家具付きの賃貸物件です。

まずは家具付きの賃貸物件に1か月~3か月程度滞在し、その間に賃貸物件を探す方法がおすすめです。

自分に合った「終の住処」を探そう


老後は日本へ帰りたいかどうか、アンケート結果をもとに解説しました。

海外に住む日本人は約141万人であり、多くはアメリカに住んでいます。

日本帰国を悩む理由は、子ども・医療・言葉の3つがほとんどです。

老後も海外で暮らすと決めている人は、海外生活が10年以上と長い人。

数年以内の短期移住の場合は、「老後は日本で」と考えるケースが多いことがわかりました。

本帰国するなら、まずは家具付き物件で短期滞在がおすすめ

老後に向けて本帰国する場合は、住まいはどこにするかを考えなくてはなりません。

当メディア「グローバル医職住ラボ」では、本帰国する方へ向けて「家具付きの短期滞在物件」をご案内しております。

また、お体で心配な点がある方には、高齢者向けレジデンス・食事つきサービス付きの物件もご紹介が可能です。

海外にいながら本帰国の用意をするのは、とても大変なことです。

インターネットで調べていても、ご自身だけでは限界があるかと思います。

弊社の海外移住歴が長いスタッフ・現海外在住スタッフと、本帰国に関するお悩みを一緒に解決しましょう。

おひとりで抱え込まず、下記ボタンよりお気軽にご相談ください。

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