日本の企業文化について(外国人求人豆知識)

日本の企業文化について

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日本で働く外国人やインターンシップに参加する外国人留学生にとって、日本企業の独特な習慣は大きな悩みのひとつです。

外国人が悩む理由としては、働き方・キャリア・慣習の3つの面があります。

この記事では、外国人が日本で働きやすくなるためにおさえておきたい基礎知識を丁寧に解説します。

日本の企業文化の特徴や、日本企業に就職するメリット・デメリットとあわせてご覧ください。

日本の企業文化について

日本の企業文化は、外国人が驚く特徴がたくさんあります。

外国人が驚く理由は、日本独特の慣習が企業文化に根付いているため。

実際に、外国人が日本企業へ就職すると、「どうしてこんな働き方をするんだろう」「文化の違いでここまでコミュニケーション方法が変わるのか」と、驚くシーンがたくさんあります。

また、外国人留学生が日本企業のインターンシップへ参加すると、「そんなルールがあるなんて想像もしていなかった」とほとんどの学生が戸惑います。

日本の企業文化の特徴は、外国人にとって大きな悩みとなっているのです。

ただ、日本の企業文化の特徴は、デメリットだけではなくメリットも存在します。

礼儀や作法といった面から、信頼を得やすいスタイルを手に入れることができます。加えて、海外と比較して、継続して働くことができる安定性があります。

そこで、日本の企業文化の特徴を、以下の順番で解説していきます。

1.日本の企業文化【3つの特徴】
2.日本ならではの【独特な慣習】
3.日本企業に就職する際の【メリット・デメリット】

各項目を理解して、働きやすい環境づくりの準備をしていきましょう。

日本の企業文化【3つの特徴】

日本の独特な企業文化は、働き方・キャリア・慣習の3つの面に大きく関係しています。

早速、3つの面から特徴をみていきましょう。

働き方

▪ 家族やプライベートより、仕事優先
▪ 残業が多い
▪ 休みが少ない
▪ 有給をあまり取得しない
▪ 退職金制度がある

キャリア

▪ 年功序列
▪ 上司に気に入られて昇進という場合がある
▪ 実力がなくても解雇されないケースがある
▪ 転職を繰り返すとキャリア評価に良くない影響がある

慣習

▪ 上下関係が厳しい
▪ 上司の意見を尊重する
▪ 飲み会がある
▪ ルールや作法を重んじる
▪ 長期休暇が取りづらい

日本の企業文化、働き方の特徴とは?

日本の企業文化は、欧米諸国と比較してみると、対照的なことばかりです。

たとえば、日本だと家庭より仕事優先。

欧米では真逆で、仕事より家庭を優先する仕事スタイルです。

日本人は残業が多いと言われますが、確かに残業が多いのが現状です。

他国と比較して、有給や休暇をとる人が少ない裏には、休みづらい雰囲気があることが関係しています。

働き方とキャリア面からみる日本の企業文化の変化

日本の上場企業を筆頭に、文化が変化しつつあります。

特に変化があったのが、働き方とキャリアの2つの面です。

働き方の変化としては、残業時間の削減・休暇取得など、大手企業を中心に積極的な行動が始まっています。

キャリア面の変化としてあげられるのが、転職です。

現在は、転職はポジティブな傾向にあり、フリーランスとして働く人口も徐々に増えてきています。

 

また、現在の日本は、安定型からキャリア型に変化しています。

以前は、終身雇用制や退職金など「安定した生活」を目的として働くスタイルが主流でした。

しかし、現在は安定という概念は薄れてきています。終身雇用制はほぼなくなり、退職金が出ない会社もあります。

年俸制の企業が増え、キャリアアップを意識した働き方に変化しつつあります。

また、年齢よりも、スキルややりがいを重視する傾向にあります。

日本の企業文化として変わらず残る慣習

変わらず残っている面が「慣習」です。

ベンチャー企業などはこの慣習が薄い傾向にありますが、大企業は率先して昔からの風潮をなくそうという取り組みを行っています。

それでもどうしても、慣習としていまだに根強く残ってしまっている部分があるのです。

たとえば、日本ならではのマナーやルール、作法を大切にする風潮があります。

日本企業で働く外国人は、日本の独特な慣習を感じるたびに、戸惑いを感じ悩みを抱えてしまいます。

日本ならではの【独特な慣習】

日本企業は、マナーやルールなどを重んじるなど、仕事文化が他国と異なります。

海外の企業とどのような慣習の違いがあるか、代表的なものは以下3つです。

  1. 残業に対する考え方と背景
  2. 時間感覚の厳しさ
  3. 日本人の職人気質な一面

それぞれ詳しくみていきましょう。

①残業に対する考え方と背景

日本では、残業が当たり前のように発生しています。

残業が発生する背景には、慢性的な人手不足・タスクが多い・仕事を上手く捌けていない、などがあります。

加えて、「上司が帰る前に自分が帰るのは気まずい」という心理的背景もあります。

日本では、家庭やフライベートよりも仕事優先という慣習があるため、残業に対しても仕事の延長線上として認識され許容されがちです。

対して海外では、仕事よりも家庭やプライベートが重要視されます。

さらに、残業している人は仕事ができない人と認識されるため、時間内に仕事を終わらせる・仕事が終われば定時前に帰宅します。

また、日本では、在宅勤務やフレックスタイム制という働き方が、いまだ浸透していません。

効率よく仕事を終わらせて、自分の時間を大切にするという海外と比較し、日本は会社に拘束される時間が長時間にわたります。

ただ、日本でも残業を減らすことを目的に、定時になったら会社の電気系統の電源を落とす・PCにログインができないなど、強制的に帰宅を促す取り組みをしている企業も増えてきました。

②時間感覚の厳しさ

日本は、時間を守るという点で海外と大きな違いがあります。

たとえば、出社時間です。9時に始業だとすると、10分前には自分のデスクに座り、仕事をいつでも始められるよう準備を整えているのが基本です。

特にルールとして説明されていなくとも、「始業時間の前までに出社する」というのが日本人の慣習としてあります。

また、遅刻をしてしまうと信用を失います。

どれだけ仕事で良いパフォーマンスをしていたとしても、遅刻だけで評価が下がるほか、周囲の人から不真面目だと認識されてしまいます。

このように、日本では時間に対する考え方が海外よりも厳しいのです。

③日本人の職人気質な一面

日本では、専門的なスキルを高めるためには、反復が大切だという「職人」気質な考え方が古くからあります。

たとえ同じ作業を繰り返したとしても、そこに得るものがあるとされています。

コツコツと解決に向けての改善を行うことで、より良いものが仕上がると認識されているのです。

対して海外の企業は、ひらめきなどの発想をもとに創造的な発見をして、行動へ繋げるというスタイルが尊重されます。

同じ作業を何度も繰り返すことは必要なのかと問う人も多いでしょう。

このように、日本では職人気質な一面があり、働き方に違いが出てきます。

日本企業に就職する際の【メリット・デメリット】

外国人が日本企業に就職するメリットは、「安定性」にあるといえるでしょう。

日本企業の多くは、雇用保険制度や社会保険制度をはじめ、福利厚生面など力を入れており、安定した暮らしを送るための大きな柱となります。

また、実力がなくとも年齢に応じて昇進、というケースがいまだにある企業もあります。

そのため、ひとつの会社で長く働くことができるという安定性があります。

対して、デメリットは大きく3つあります。

1つ目は、勤務時間の長さや拘束性です。

オフィスに出社して定時で働くスタイルが基本であり、残業や休日出勤もある場合があります。

デメリットの2つ目は、勤務期間が短いまま転職を繰り返してしまうと、その後のキャリア形成に不利が生じてしまうところです。

たとえスキルがあったとしても、勤務期間や転職回数が原因で、就職先が決まらないことが多くあります。

デメリットの3つ目は、仕事以外の悩みが増えるところです。

上下関係の厳しさや、その場を察するという配慮をしないといけない所、論争を避けて相手に同調するなど、外国人には理解が難しい慣習面でのギャップがあります。

外国人採用に向けて、日本の企業文化を学ぼう

現在の日本は、外国人採用が積極的になりつつあります。

転職に対してはポジティブな思考に切り替わってきており、企業は様々な方面からスキルを持つ人材を募集しています。

つまり、外国人が日本企業へ就職する・転職するなどのチャレンジがしやすい環境へと変化しているのです。

独特な企業文化の特徴をもつ日本ですが、外国人雇用が増えるにつれ、働き方も徐々に働きやすい環境へとさらに変化していくことでしょう。

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