観光客激減の沖縄、減少数・減少率ともに過去最大に
沖縄では、新型コロナウイルス感染症の影響により、観光客が激減している状態が続いています。
沖縄県文化観光スポーツ部(6月24日)によると、5月の入域観光客数は、前年同月比94.7%(79万900人)減少し、4万4,000人だったと発表しました。
4月の入域観光客数は7万7,300人だったことから、更に3万3,300人もの観光客が減少したことになるため、5月の観光客数は、減少数・減少率ともに過去最大という結果になっています。
入域観光客数の内訳を見てみると、外国客は4月5月ともに0人であり、データで出ている数字は国内客の人数です。
出典:令和2年5月入域観光客統計概況(令和2年6月24日発表)|沖縄県文化観光スポーツ部
観光業に従事する外国人労働者
沖縄は、観光にまつわるホテル・飲食店などの観光業が盛んな地域です。
日本人はもちろん、外国人留学生として日本で勉強を重ね、沖縄のホテルに就職した外国人や、外国から仕事目的で長期移住をしている外国人が多く存在します。
今回の新型コロナウイルス感染症の影響により、ホテルは営業ストップ、飲食店は営業自粛。
この状況を受け、生活に困窮する外国人労働者に話を聞きました。
ホテル清掃業、ネパール人男性の声
沖縄県のホテル清掃業に従事する、ネパール人男性アソクさん(仮名)。
アソクさんは、沖縄県内のリゾート地の大型ホテルに勤務していました。
「ホテルが営業を停止してから、仕事がない。次の出勤日についても、連絡がなくて毎日不安。」
ホテルの再開時期が不明確な中で、不安が募る一方であることが強く伝わってきました。
「このままじゃ生活していけない。なんとか仕事を探さないと。」
生活費を工面しながら暮らす日々
毎月固定の給料がなく、手当があったとしてもわずかだそう。
日々の食費を削り、生活費を工面していると話します。
ほかのネパール人男性と3人で暮らしている、アソクさん。
「近くに住んでいる人が、野菜やおかずをわけてくれる。」
家の近くに住む住民から、自宅の畑で採れた野菜や、炒め物などのおかずをわけてもらうこともあるそう。
「民泊をしているところの清掃を、担当できるかもしれない。ただ、ホテルに知られると副業になってしまうけれど、仕事をしなくては生きていけない。」
本職と副業という縛り、自由に動けないもどかしさ
生活に不安を感じたアソクさんは、仕事を探しました。
すると、民泊の清掃の仕事の紹介があったそうです。
しかし、勤め先であるホテルに知られてしまうと副業扱いになってしまいます。
とはいえ生活が苦しいのは事実。いつまで続くかわからない不安定な状況に対し、苦悩するアソクさん。
「早く前のように働いて生活がしたい。」
まとめ
インタビューでは、外国人労働者の実情や、観光業をなりわいとする外国人にとって、生活していく厳しさを強く感じました。
給付金などの支援には助けられるものの、固定費や生活費を考慮すると、どうしても不足分がでてきてしまいます。
一日でも早く、以前のように働き、安心して暮らすことができる日々が訪れることを願うばかりです。
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