これまでISインターンでは、在留外国人が抱える悩みについて触れてきました。日本語はもちろんですが、マナーやルールなどの日本の文化について悩む人が多いよう。日本人が当たり前と思うことを汲み取るのはなかなか難しい現状です。
厚生労働省によると、日本で働く外国人労働者は2019年10月末時点で146万463人おり、6年連続で過去最多を更新しました。まだ働いていない在留外国人もいる現状から考えると、今後ますます増加していくことが見込まれます。とはいえども、日本に対して外国人は「休みが少なく、働きすぎ」「家族より仕事優先...
中国語 日本で働く外国人やインターンシップに参加する外国人留学生にとって、日本企業の独特な習慣は大きな悩みのひとつです。 外国人が悩む理由としては、働き方・キャリア・慣習の3つの面があります。 この記事では、外国人が日本で働きやすくなるためにおさえておきたい基礎知識を丁寧に...
そんな在留外国人に朗報です。小田急グループの株式会社ヒューマニックは、⽇本⼈にとって「当たり前」のマナーやルールを4コマ漫画で配信するメディア『Mana&Lulu』を2020年7⽉7⽇に公開いたしました。
一体どのようなものなのでしょうか。本日は『Mana&Lulu』についてご紹介します。
在留外国人・訪日外国人必見!『Mana&Lulu』とは
⽇本⼈にとって「当たり前」のマナーやルールでも、⽂化や習慣の違いによって「当たり前」を訪⽇外国⼈旅⾏者や在留外国人にとってはそうとは限りません。となると、お互い不快な思いをしてしまうケースがあります。
『Mana&Lulu』は、そんな外国人の方たちが、より⽇本の観光や⽣活を楽しんでもらうよう、漫画やアニメーションを用いて日本のマナーやルールを紹介しています。
『Mana&Lulu』ができるまでの背景
近年、訪⽇外国⼈の増加に伴い、日本では多⾔語化された観光情報や案内板なども増え、受け入れ側の準備も少しずつ整ってきました。
しかし、文字や言葉だけでは伝わりづらい日本独自のルールやマナー、習慣などは理解されづらいのも事実。トラブルに発展するケースも少なくありません。
現在、新型コロナウイルスの影響で訪⽇外国⼈の数は99.9%減となっているものの、既に日本には約282万人の在留外国人がいます(出典:法務省による令和元年6月末における在留外国人数について)。また、来年に延期されたオリンピック、2025年の大阪万博、とアフターコロナに於いては、訪日外国人の急激な増加が想定されています。
このようなさまざまな状況を踏まえた上で、日本は独特のマナーやルール、with/afterコロナ時代の新しいマナー、訪⽇外国⼈に向けた啓蒙活動、プロモーション活動は不可欠と言っても過言ではありません。
在留外国人・訪日外国人の目線で考えられたコンテンツ
現在の日本では⾃治体・観光地・観光サイト・各企業等が独⾃のマナーやルールの啓蒙コンテンツを展開しています。しかし、まだまだ数は少なく、偏りが強いケースが目立つのが実情です。在留・訪日外国⼈にとっては情報収集しにくい状況と言えるでしょう。
『Mana&Lulu』では、一般的なマナーやルールをはじめ、各施設や企業の協⼒の元、施設ごとに独⾃のマナーやルール、PRなどを外国人の方にもわかりやすく提供していきます。
『Mana&Lulu』のビジョン
『Mana&Lulu』のビジョンは「旅行者も旅行を受け入れる側も、どちらも笑顔になる世界を実現したい」というもの。お互いの⽂化や⾵習への理解を深めることで、素敵な出会いや思い出を増やしてほしい想いから生まれました。
強要ではなく、少しでも意識していただく⽅が増えることで、事故や怪我、トラブルや争いごとが少なくなるのではないかと考えています。それぞれがマナーやルールを守って旅⾏や⽣活をしたら「お互い気持ちよくなる」「みんなが笑顔になる」。そんな素敵な世界を目指しています。
外国人が親しみやすいコンテンツ
『Mana&Lulu』は、外国人が楽しみながら日本のルールやマナーを学べるように工夫されています。
1.短編漫画
漫画は現役の漫画家が制作しています。あえて表現を大胆(過剰)にすることで、在留・訪日外国人の方はもちろん、子どもから大人まで、幅広い層の方々へ短時間でわかりやすい仕様です。おもしろおかしくマナーやルールを学べるような構成になっています。
2.多言語化
より多くの国の方々に読んでもらうように多言語展開をしています。翻訳機能を利用せず、専門の翻訳担当が全ての漫画を⽇本語・英語・中国語(繁体字、簡体字)・韓国語の5⾔語に翻訳しています。
3.SNS(多言語同時配信)
SNSはそれぞれの国によって普及率や利用状況、利用されるSNSが異なります。それらを踏まえた上でTwitter、Facebook、Instagram、weiboのSNS毎に適切な言語を設定し、2⾔語で多言語同時に配信しています。
日本のルールやマナーを楽しみながら学べるのはとても魅力的ですね。ぜひ活用しみてはいかがでしょうか。
出典:PRTIMES