今回ご紹介するのは、日本で働く在留外国人の日本企業への本音です。彼らから見て、日本の企業に対して不満はあるはず。一体どのような部分に不満を抱くのでしょうか。
国内最大級の外国人向け求人チャットコンシェルジュを運営する(株)JapanWorkは「日本の働く現場が変えるべき/改善すべき所」について、在留外国人(10代~50代)を対象にアンケート調査※を実施しました。在留外国人の働く上での本音をご紹介します。
※アンケート実施期間:2020年1月29日~2月6日、回答者:32ヵ国126名
回答者属性について
回答者の属性は以下の通りです。
・国籍
フィリピン 31%
ネパール 18.3%
シリランカ 10.3%
ベトナム 8.7%
その他 31.7%
・在留資格
永住者 36.5%
定住者 36.5%
日本人の配偶者等 8.7%
特定活動 7.9%
その他 10.4%
・年代
30代 53.2%
20代 28.6%
40代 15.1%
50代 1.6%
20代以下 1.6%
日本の職場、ここを直してほしい!
履歴書の書き方 21.4%
業務内容の完全なマニュアル化 19.8%
昇給制度 15.1%
職場環境 14.3%
仕事量 7.9%
研修資料やマニュアルの翻訳 7.1%
シフトの決め方 6.3%
研修内容 4%
髪型や服装などの規定 4%
「日本の働く現場が変えるべき/改善すべき所は?」という質問に対して最も多かったのは「履歴書の書き方」でした。次いで多かったのは「業務内容の完全なマニュアル化」、そして「昇給制度」と続きました。
履歴書に関しては「漢字の使い方が難しい」や「細かな買い方がわからない」などの声が上がりました。世界的に見ても難しい漢字。日本人でさえ難しいと思うときがありますから、在留外国人が難しいと感じるのは当然。そんな難しい文字で頑張って書こうとする姿勢だけで十分立派ですよね。
業務内容に対しては、日本語が難しいため、マニュアル化してほしいという声が上がっています。また「明確な指示がないので困っている」とどうしたらいいかわからないという人も多いようです。
昇給制度については「日本の給与制度は企業規模に比例していない」という声が上がっていました。従業員の能力に見合った給与を支払っていないと思うようです。
職場そのものに対しての不満ももちろんありますが、働くまでの道のりの一つである履歴書に対して嫌悪感をいただく人が多いことが判明しました。もしかしたら、履歴書を書くのが苦痛で求人活動を断念している人もいるかもしれないですね。在留外国人の増加に伴い、企業は在留外交人への履歴書の対応を考える必要があるかもしれません。
これがあるから日本で働きたい! 日本の職場で働くメリットとは?
新しい友人・知人を作る事 37.3%
お金を稼ぐ・貯金する事 27.8%
言葉や文化を学ぶ事 20.6%
日本で働く経験を得る事 14.3%
次に「日本で働くことのメリットは何ですか?」と聞いたところ、約4割となったのが「新しい友人・知人を作る事」、次いで「お金を稼ぐ・貯金をする事」、そして「言葉や文化を学ぶ事」となりました。
経済的なメリットよりも、仲間づくりが上回る結果に。友人・知人ができることによって「2カ国の文化や考え方で生きているから、お互いの文化や言葉を学び理解できると良いと思う」といったグローバルな視野を広げられると考えている人もいるようです。
給与については「母国(フィリピン)より80%も高い給料を払ってくれる」という声もあがっていました。「日本では一人で生活しながら貯金もできる」と母国との経済事情の違いを話す人もいました。
「直してほしい!」と思うこともあれば、良いと思うことある。それはどんなことでも同じですね。多少のやりにくさがあっても、それをカバーできる部分を見つけて、良い意味で割り切ることが、他国で働くコツなのかもしれません。
※出典:PRTIMES
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