【日本に住んでいる外国人の介護生活】残留孤児帰国1世

1、 日本に住んでいる外国人高齢者増加

日本に住んでいる外国人の数は2019年6月時点で、282万9,416人を記録し、過去最高であります。また2018年末の統計によると、65歳以上の外国人の高齢者は17万6千人で、高齢化率は6・6%に達しました。在留期間に制限がなく「永住者」及び「特別永住者」の在留資格を有する外国人は109万人に上がり、将来的にはさらなる外国人高齢者の増加が見込まれます。

今回は、お母さんの介護をした経験がある「ゆきこさん」残留孤児2世に伺いました。
この記事ではゆきこさんのお話を通して、
・残留孤児の介護生活
・残留孤児の介護生活をとおして、今後起こりうる華僑華人の介護問題を読みとる
華僑華人や外国人の介護など老後の問題に興味がある方はぜひご覧ください。

■プロフィール
名前:ゆきこ(50代女性)
残留孤児帰国2世
40年前、残留孤児1世であるお父さんと家族で来日。

2、 中国残留孤児1世の高齢化


中国残留邦人の状況 (令和2年11月30日現在)
①  残留日本人孤児の身元調査
孤児総数 2,818人
うち身元判明者 1,284人
② 永住帰国
帰国者の総数 6,724人 (家族を含めた総数20,911人)
現在2557人の孤児が日本に永住帰国しました。
(※厚労省の調査資料により)

3、 終戦時1歳であった残留孤児は、現在76歳と高齢に


1972年に日中の国交が正常化し、1981年から日本政府による訪日調査(孤児の家族捜し)が始まりました。
孤児たちは連日テレビや新聞を通して家族との再会を訴え、感動的な再会の場面が大きなニュースとなりました。
その記憶にあった孤児達はすでに高齢者になっています。例え終戦の年に1歳であったとしも、現在は76歳と高齢者になります。

4、 中国残留孤児高齢者1世の介護生活


残留孤児2世のゆきこさんから、お母さんの介護で直面した難しさについてお話を伺いました。
ゆきこさん一家は、70年代後半に残留孤児として日本に帰国しました。ゆきこさんは当時まだ小学生で割合早く日本社会に溶け込みましたが、
お父さんお母さんは、日本語ができず、いろいろ苦労をしたようです。2年前のお母さんは介護認定を受け介護施設に入りましたが、そのうち認知症の進行により、日本語を忘れてしまい、中国語しか話せなくなったそうです。看護師と、周囲とのコミュニケーションが難しくなり、ゆきこさんはよく施設に呼ばれましたし、また毎日薬を飲む時間には、立ち合いをしたようです。ゆきこさんも家庭があって、その両立をするには、並みの努力ではなかったようです。
日本に住んでいる残留孤児の多くは、文化や言葉の壁によって、日本社会になじめず、ひっそりと暮らしている人が多いようですが、高齢者になってもさらに厳しい現状が待ち受けていたようです。

ゆきこさん、貴重な残留孤児の介護体験談ありがとうございました。これからもお話を聞かせてください。 

■ライタープロフィール
名前:姜春姫(きょう・しゅんき)女性
「医・職・住」ラボでは、グローバルな視点で、日本と中国との高齢者が直面する医・職・住の問題を提起し、特に日本に住んでいる外国人の問題を提起する。
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