日本で花見と言えば桜の花見ではないでしょうか? 春になると公園や学校、通勤電車や買い物の途中でも桜並木を眺められます。日本では桜の花が身近な存在です。
中国では花見と言えばどのお花でしょうか?中国では主に梅の花やボタン、桃の花が主流でしたが、この十年で桜の花も主流になりつつあります。しかし、中国と日本では桜を鑑賞する風習に違いがあるようです。
中国と日本の桜鑑賞の違い
日本に30年程住んでいる中国出身の呉さんに話を伺いました。
―中国ではお花見と言えばどのお花ですか?
答え:呉さんは80年代まで中国に住んでいましたが、春になると一番楽しみにしたのは桃の花や梅の花だったそうです。桜の花もありましたが、当時公園には数十本あるぐらい。そのほとんどが山桜で、友人や家族と楽しみながら写真を撮って春を感じたそうです。
近年日本に留学に来た趙さんに伺いました。
―中国では春になるとどのようなお花見をするのでしょうか?
答え:中国では春になると、家族と一緒に梅の花やバラの花を見に行っていたそうです。
大人になってからは友人たちと花見へ。全国でも有名な桜の花園を訪れるそうです。スマホで有名な桜の観光地を調べて行ったり、桜の名所を訪ねてはスマホで写真や動画を撮ってSNSへ投稿して楽しむそうです。近年は時々若者たちが漢服姿で楽しむ光景も見られるようになったそう。
ただ、日本のように桜の木の下で、お酒を飲んだりお弁当を食べたりする習慣はほとんどないようです。
日本においてお花見は生活の一部になっています。春が近づくと美しい桜が思い浮かんできます。コロナも収束した2023年は、3年ぶりのお花見を楽しんでいるよう。皆で集まってビールを飲んだりご飯を食べたりして桜を楽しみます。
日本と中国の桜の違い
ところで日本と中国の桜に違いはあるのでしょうか?
そもそも桜は自然環境下での品種間交配を起こしやすいうえ、観賞用に開発された改良品種もあり、全部で500種類を超えるといわれます。そのため、日本と中国それぞれで主流となっている桜は異なり、それぞれ特徴があります。
日本
エドヒガン 〜全国各地に巨木が残る長命なサクラ
オオシマザクラ 〜香り高い大きな白い花が咲く
ソメイヨシノ 〜日本に分布する80%-現代人に最も馴染み深いサクラの代表品種。最も広く栽培される現代のサクラの代表品種で、北海道南部〜九州に至る各地で気象台の開花観測の対象となっている。江戸時代にエドヒガンとオオシマザクラが関与して誕生したと考えられている。
イトザクラ エドヒガンのうち、枝の成長が速く下向きに垂れる栽培品種。古来から愛され続けた風になびく花枝が優美なサクラ。一般にシダレザクラと言われる。
カンザン 〜桜湯にも使われる豪華な八重咲きのサクラの代表品種
中国
《中国》https://baijiahao.baidu.com/s?id=1734047066128244006
・寒緋桜:早春の寒さが厳しい頃に咲く桜。ハイビスカスのような濃い色が特徴的。台湾と中国南部に分布する。
・山樱花:中は濃いピンク、そこからグラデーションで白色の花弁となっている。この花は無知でピュアな女の子に例えられ、純粋さと美しさの象徴とされています。
・大岛樱:野生の桜。桜の中では珍しい種類で、花は白っぽく大ぶり。
・霞樱:装飾として庭園で使用され、丘、庭園、道路沿い、建物の前などで栽培されます
・菊樱:その名の通り、菊のようにヒラヒラした花弁が特徴的。
日本と中国の桜まつり
日本と中国それぞれの桜まつり4選をご紹介します!
日本
・弘前桜まつり(青森県)
ソメイヨシノを中心に、シダレザクラ、八重桜など、約50種類2600本の桜が咲き誇る弘前公園で開催されます。2023年は4月21日(金)~5月5日(金)の予定です。
https://www.hirosaki-kanko.or.jp/edit.html?id=cat02_spring_sakura
・千鳥ヶ淵でお花見!千代田の桜まつり(東京都)
全長約700m・さくらの名所「千鳥ヶ淵緑道」のLEDライトアップや、お濠の水上から夜桜を堪能できる「区営千鳥ヶ淵ボート場」の夜間特別営業などを実施します。2023年は3月24日(金)〜2023年4月4日(火)に開催予定とのこと。
https://visit-chiyoda.tokyo/sakura/
・吉野山の桜まつり(奈良県)
「シロヤマザクラ」を中心に約200種3万本の桜が密集しており、圧巻の景色を堪能できます。夜間にはライトアップされるそう。
・造幣局の桜の通り抜け(大阪府)
造幣局前約560mにわたり、約140種、約340本の桜が咲きます。毎年桜の開花時期にあわせ1週間限定で一般開放され、2023年は4月上旬〜中旬ごろの予定。
事前予約はhttps://www.mint.go.jp/shintyaku/topics/topics_new_20230117.htmlをチェック。※3月中旬に予約受付の予定とのこと。
中国
・無錫太湖黿頭渚国際桜祭り
江蘇省無錫市にある黿頭渚景勝地は、夜桜鑑賞園遊会イベントを打ち出し、夜桜鑑賞のためのイルミネーション効果を大幅にグレードアップ。また、桜の谷では、デジタルメディア技術や音楽、ダンスを活用して、全く新しいタイプのハイテク娯楽インタラクティブ体験プログラム「桜の夜」を打ち出し、全方位型で多次元の視聴覚体験を観客に提供しています。
https://www.2333.org.cn/2333/124558.html
・上海桜祭り
上海の在宝山顾村公園で、今年は3月15日〜4月15日に開催とのこと。「新しい桜の遊び方を発見する、桜の文化を味わう、桜のリビングルームを訪れる、楽しい生活を楽しむ」の5つのコンセプトに分かれてイベントが開催されるそうです。
https://sghexport.shobserver.com/html/baijiahao/2023/03/11/980018.html
・青岛中山公園櫻祭り
山東省青山公園の桜祭り島市にある多栽植于中山公园では、約2万株もの桜が咲き乱れます。
https://m.mafengwo.cn/travel-news/1437190.html?ivk_sa=1024320u
・第三届汉服寻樱·全国首个零碳樱花节
福建省廈門市では廈門同安都市建設有限公司と白脚渓村委員会が共催する中国初のゼロカーボン桜祭り兼第3回漢服桜祭りが開催されます。花見の他に、屋台や韓服体験、子供向けイベント、アートフラッシュモブ、写真撮影などのイベントが同時開催されます。
http://xm.bendibao.com/xiuxian/2023220/82730.shtm
・南京桜祭り →
江蘇省南京市にある中国最大の王立庭園湖と言われる玄武湖公園では、毎年春になると、しだれ桜をはじめとした桜が千本以上咲きます。南京駅近くなのでアクセスも良く、人気の観光スポットです。
いかがでしたでしょうか?
桜を見る文化には、日本も中国もいろいろな歴史がありましたね。
この春、いろんな場所におでかけして、歴史を噛み締めながら、異なる桜の種類や祭、文化を楽しんでみてはいかがでしょうか?
《リサーチ内容》
https://www.mag2.com/p/news/160820
https://intojapanwaraku.com/culture/2537/ 花見の起源
http://j.people.com.cn/n3/2021/0318/c94638-9830151.html 中国の桜の名所
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1725641607490714859&wfr=spider&for=pc
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1758859595716297893&wfr=spider&for=pc
http://j.people.com.cn/94473/206571/8603842.html
[1]http://www.dreamcomp-hn.cn/c/302209.html#%E6%A8%B1%E8%8A%B1%E5%AF%93%E6%84%8F%E5%92%8C%E8%B1%A1%E5%BE%81%E6%84%8F%E4%B9%89