筆者が日本橋近くを通りかかった際、偶然「日本橋観光案内所」が視界に入りました。日本橋で観光をする機会が普段なかったため、興味が湧き、その場所を訪れることにしました。
日本橋観光案内所はそれほど広くはないものの、数名のスタッフがいて、彼らは親切に対応してくれました。多言語に対応した充実したパンフレットがあり、日本橋の主要観光地や人気のスポット、地域のイベントや祭りなどの情報が棚にぎっしりと並んでいました。
筆者が方向感覚に自信がないため、詳しく道案内をお願いしました。その際、間もなく展示期間が終わるという「中国紙幣の世界―開元通宝までの道―」という展示があることを知り、筆者はそれを見ることにしました。
紙幣博物館にて開催「中国貨幣の世界―開元通宝までの道―」
【展示期間】:2023年4月18日(火) 〜 2023年7月9日(日)
【場所】:日本銀行金融研究所貨幣博物館
【住所】:〒103-0021 東京都中央区日本橋本石町1-3-1 日本銀行分館内
【営業時間】:9:30~16:30(最終入館は16:00まで)
【定休日】:月曜日(ただし、祝休日は開館)年末年始
【料金】:無料
【電車でのアクセス】:
東京メトロ半蔵門線「三越前駅」(B1出口)からすぐ
東京メトロ銀座線「三越前駅」(A5出口)から徒歩約2分
東京メトロ東西線「日本橋駅」(A1出口)から徒歩約6分
JR「東京駅」(日本橋口)から徒歩約8分
以上が展示会の詳細情報とアクセス方法となります。お楽しみください。
「中国貨幣の世界―開元通宝までの道―」展示内容
展示会では、中国最初の金属貨幣が作られたとされる春秋戦国時代(紀元前8〜前3世紀)から、唐時代に作られた「開元通宝」までの貨幣が紹介されています。
展示会では、中国最初の金属貨幣が作られたとされる春秋戦国時代(紀元前8〜前3世紀)から、唐時代に作られた「開元通宝」までの貨幣が紹介されています。
「和同開珎」(わどうかいほう、わどうかいちん)は、708年6月3日(和銅元年5月11日)から日本で鋳造・発行されたと推定される銭貨です。最初の流通貨幣と言われており、皇朝十二銭の1番目にあたります。
「和同開珎」は、中国の唐(7〜10世紀)の貨幣である「開元通宝」(621年)をモデルにして作られたとされています。
「開元通宝」とは、唐代において武徳4年に初めて鋳造され、唐代のみならず五代十国時代まで約300年にわたって流通した貨幣です。開元通宝は秦の半両銭や漢の五銖銭の形態を受け継ぎ、直径は8分です。この銭貨1枚の質量は2銖4絫であり、すなわち1両の1/10の重さであり、ここから質量の単位としての「銭」が生まれました。
中国の金属貨幣の歴史を紀元前8世紀ごろから楽しむことができます。
日本銀行金融研究所「貨幣博物館」について
貨幣博物館(かへいはくぶつかん)は、日本銀行金融研究所内の2階フロアに設置されている博物館です。1982年(昭和57年)に日本銀行創立100周年を記念して設置され、1985年(昭和60年)11月に開館しました。
貨幣博物館は日本銀行本店に隣接しており、館内には古代から現在までの「日本の貨幣史」や世界の貨幣・紙幣を紹介する「さまざまな貨幣」、さらには「テーマ展示コーナー」があります。展示されているのは発掘された貨幣や軍票、記念硬貨など約3000点で、順路に沿って展示されています。また、1億円分の紙幣の重さを体験できるコーナーもあります。
貨幣博物館は、日本銀行が収集してきた日本および国外の貨幣類と、田中啓文から寄贈された「銭幣館コレクション」を基にしています。
2014年12月29日からリニューアル工事のため一時休館となりましたが、2015年11月21日にリニューアルオープンしました。
以上の展示会を通して、はるかに昔から貨幣を介した日中交流の歴史が刻まれていることを知るきっかけとなり、非常に良かったと思いました。
ぜひ、この機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。
■ライタープロフィール
名前:姜春姫(きょう・しゅんき)女性
「医・職・住」ラボでは、グローバルな視点で、日本と中国との高齢者が直面する医・職・住の問題を提起し、特に日本に住んでいる外国人の問題を提起する。
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