日本へ留学をしている外国人は年々増加しています。日本で生活を始め、学校へ通い就職…となると、直面するのが「不安」や「悩み」。現在の外国人留学生はいったいどのような思いを抱えているのか、最新の情報をデータとあわせて説明します。
実際に日本に留学してみて感じた印象
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の「平成29年度私費外国人留学生生活実態調査概要」のデータに、外国人留学生が今感じていることや直面している悩みが細かく書かれています。
外国人留学生5,704人にアンケートを実施した内容の中から、「外国人留学生が日本へ留学後に感じた印象」について紹介します。
・「印象が良くなった」人は2,348人
・「印象が悪くなった」と感じている人は706人
日本へ行きたいと希望し、実際に行った後でも「日本が好き」という留学生は多くいることがわかります。
また、もともと日本に対する印象が良かったため、来日後特に変化はない人は2,538人いました。
日本へ留学し、悩みを抱えながらも「日本へ来て良かった」と納得してる人の方が多く、そのまま日本へ就職するほか、日本での生活を望む人は年々増えることでしょう。
日本へ留学して一番良かったことランキング
外国人留学生が、日本へ留学して良かったと感じることをランキングでご紹介します。
1位:「国際的な考え方、教養を身につけることができたこと」
2位:「日本語が習得できたこと」
3位:「質の高い教育を受けられたこと」
日本へ留学している外国人の学ぶ姿勢や意識の高さが顕著に出ています。
また、日本の特殊な文化に慣れ教育を受けたことが自信となり、日本でのインターンや就職を希望するいう留学生が増加傾向にあるのでしょう。
留学して苦労したことランキング
外国人留学生が日本へ来て苦労したことの一位は「物価が高い」ことです。二位は「「日常生活における母国の習慣(生活習慣、宗教上の習慣等)との違い」、三位は「日本語の習得」でした。物価の高さに関係する悩みが非常に多く、二位を大きく離して一位となっています。
また、訪日メディアWABI SABIが実施したアンケート(https://jpn-wabisabi.com/jp/studyabroad-assistance/)によると、日本語の勉強はもちろんのこと、「住まい探し・引っ越し」や「アルバイト探し」という悩みを抱えているという声が多くあるという結果が出ていました。
金銭面での苦労に多く直面するため、アルバイトでの稼ぎが重要になるほか生活を続けることが難しくなるケースが発生します。金銭的な余裕があれば安心ですが、そのほかにも割の良いアルバイト、家賃や生活費をいかに抑えるかなどを留学前に事前に調査しておくことが大切です。
卒業後の進路希望先は「日本」が一位
外国人留学生のほとんどが、日本での留学を終えた後の進路希望先として「日本」を選んでいます。
「日本において就職希望」と回答した人は3,682人で最も多く、「日本において進学希望」と回答した人は2,940人でした。「出身国において進学希望」は323人、「出身国において就職・ 起業希望」は1,052人と、日本での就職や進学を望む留学生が非常に多いことがわかります。
金銭面や文化、言語に関する悩みを抱えながらも、「日本が好き」「日本で生活し続けたい」と思う留学生は非常に多くいます。外国人留学生は、自分がより生活しやすいよう事前の準備をしっかりと行い来日を迎えましょう。また、企業は外国人留学生の悩みを把握した上で、安心してもらうことができるよう設備や制度を整えることが大切です。
まとめ
日本で生活していく中では、就職など先を見据えてインターンや就活に積極的な姿勢で臨むことが大切です。
また、日本側は外国人留学生を受け入れる仕組みを強化することが重要になってくるでしょう。