中国では、現在少子高齢化問題が急激に進んでおり、高齢者はすでに2億6000人にたっし、2025には、60歳以上が3億人を超えると予測されています。これは長期にわたり実施した一人っ子政策が主な原因でもありますが、いま政府、各省地方では、高齢者問題に力をいれています。今後介護産業が急成長されることも見込まれています。
それでは、まずは4大都市の一つである天津市を例にして、現在高齢者問題をどのように対策し、その解決に向けどのような政策を出しているかを詳しく見てみたいと思います。
天津の高齢者の介護現状
天津の位置は?
天津は、中国四大(北京市、上海市、天津市、重慶市)都市の一つで、北京のすぐ右に位置し、昔から首都北京の門戸となり、人口は1200万人以上いる港都市です。
天津では60歳以上の人が人口の24%超え
天津はすでに60歳以上の人が、人口の24%を超えています。
デイサービスが主流
いま天津で、主流になっているのが、デイサービスです。
ここでは、主に安価でヘルシーな食事を提供しています、又スマートフォン等の使い方も指導しています。
歩けなくなった人は、外出が難しく
家庭の事情で外出できない方もおります。例えば、ご主人が寝たきりで、自分も転んでけがをし、歩けなくなった人は、外出が難しくなってます。
政府がIT企業と連携し、高齢者同士が支え合う介護マッチングサービスを提供
ここで政府が民間のIT企業と連携して、ITを活用した高齢者同士が支え合う介護マッチングサービスを始めました。
つまり、手助けが必要な高齢者と元気で人助けをしたい高齢者をうまくマッチングして、以下のようなサービスを提供しました。
①料理を注文する
介護者が料理をアプリで注文することができます。
②仕事を選択して登録する
人を助けたい方は、空いている時間をアプリに登録します。
③料理を配達する
助けたい方は、決められた時間に、介護者に料理を配達します。
④アプリで報告する
配達後相手の写真を撮って、アプリで報告します。
⑤ポイントをゲットする
ボランティアの方は、アプリ上でポイントをゲットします。
⑥ポイントの活用法
ためたポイントは、施設内にある米や食事等を頂くことができるし、将来自分の介護に使うことも可能です。
高齢者同士がお互い助け合いの介護をする
若者が少ない中国の介護事業は、将来的には、お互い助け合いする介護になります。60歳定年後には、年上の高齢者を助け、自分が年をとったら、自分より若い高齢者に助けてもらうような形になります。
このように、近い内に3億を超える高齢者問題対策に向け、中国ではいま高齢者同士で、お互い助け合う仕組みを作っています。
誰でも年を老い、やがて介護が必要な時が来ます。今の中国では、至急この問題を解決しなければなりません。今後介護産業が急成長されると見込まれ、今はIT介護、IT技術を取り入れた高齢者同士の助け合い介護が注目されています。
介護問題は、世界のどこでも同じく発生します。老後は、尊厳をもって全うすることはできるでしょうか?いつの時代でも、これは大きな課題でありそうです。
■ライタープロフィール
名前:姜春姫(きょう・しゅんき)女性
「医・職・住」ラボでは、グローバルな視点で、日本と中国との高齢者が直面する医・職・住の問題を提起し、特に日本に住んでいる外国人の問題を提起する。
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