中国と日本の文化交流は何千年もの歴史を誇ります。
その中でも、日本の平安時代から唐の時代の中国まで、いくつかの時代では前例のない歴史的な文化的交流が全盛期を迎えました。日本の水墨画も例外ではありません。その誕生から形成、確立、そして現在まで、どのような変遷があったのでしょうか。
また、中国の改革開放政策に従い、1980年代からは中国から多くの優秀な芸術家や水墨画家、留学生が日本に訪れてきました。その中には、のちに水墨画界で大きな成功を収める水墨画界の第一人者と言われる王子江氏がいます。今回は王子江氏の「王子江芸術研究館」を訪ね、お話を伺いました。ぜひご覧ください。
■プロフィール
名前:王子江
• 1958年に北京で生まれる。
• 中国芸術研究院の訪問学者として来日。
• 日本で100 m水墨障壁画を創設。
• 日本国際文化芸術教育協会の上級顧問を務める。
• 日本水墨芸術協会の会長を務める。
• 北京美術家協会の会員として活動。
• 日本美術家連盟会員。
• NHKで水墨画の講師を務める。
• 宝塚大学美術学部で非常勤水墨画講師を務める。
王子江氏の主な受賞歴:
1. 日本内閣総理大臣賞
2. 日本文部大臣賞
3. 日本外務大臣賞
4. 芸術功労賞
中国と日本の水墨画の交流―中日文化の交わりと王子江氏の足跡
━━━王先生は水墨画界の第一人者として賞賛されています。先生ご自身について少しご紹介いただけますでしょうか?
王子江先生:
中国と日本の水墨画の誕生と歴史、そして進化
私はこれまで、中国と日本の水墨画の歴史や作品について様々な研究を行ってきました。水墨画は中国の南宋時代から日本に伝わり、鎌倉時代に禅宗とともに伝来しました。禅宗の思想や中国の山水画の世界観を表現する作品が多かったです。
中国にいた頃の私は、雪舟の作品や潑墨の技法で描かれた禅宗の山水画についてよく知っていましたが、日本に移ってからは日本の伝統的な水墨画について学びました。
日本における水墨画の技法は中国から導入された際、必ずしも主流の様式だけが受け入れられたわけではなく、様々な段階が存在しました。
実際、中国の唐宋時代以前は、色彩が主体であり、墨は主に線や輪郭に使用されていました。水墨画の発展は、唐末期から宋代にかけて進展しました。画仙紙や宣紙、絹の発明により、濃淡の技法が生まれ、それとともに水墨画が誕生しました。
80年代中国における芸術的な社会貢献と影響力
日本と中国の水墨画の歴史などを研究していましたが、中国に滞在していた80年代には芸術活動だけでなく、作品を通じて社会意義のあるさまざまな活動に関わってきました。 最初に作品を創作した後、大規模なイベントを主催し、その売上を現地の身体障がい者支援団体や国の障がい者協会、子供の障がい者画家育成協会などに寄付しました。当時、このような活動は大きな影響力を持っていました。
水墨画で重要視してきたこと
日本に移住してからしばらくは日本語や文化を学び、一段落がついた後、以前と同様に芸術創作を通じて社会に貢献する活動を続けてきました。 私は水墨画の作品において、山や花鳥などを描くことはありますが、重点的には描いていません。作品では追求・表現する主題を掲げることを重要視してきました。
水墨画の新たな挑戦
お話ししたような準備段階を経て、私は3つの目標を掲げることを決めました。
1. 美術館などで世界平和を主題とする展示をする。
2. 地球の自然環境をテーマにした作品を制作する。
3. 大規模な作品を創作する。
20世紀に入り、人類は文明社会に進化しました。しかし、いまだに戦争や飢餓、難民問題があります。そのため、私は自らの作品を通じて平和を表現し、祈りを捧げることにしました。「戦場からの報告」という作品は、戦場から届いた報道をテーマにしています。
この作品は2004年10月、中国美術館にて展示されました。その大きさは、長さ30メートル、高さ3メートルの大きさで、テーマは「反戦と平和祈念」です。開幕式では、北京の各大使館からの来場者をはじめ、多くの人々が感動して涙を流しました。特に、当時の日本の阿南大使夫人が涙を流してこの作品を賞賛したことを鮮明に覚えています。
懇親会では、出席者から多くの感想が寄せられました。作品に対する驚きや、平和への願いを代弁したことに対する賞賛の声が多く届きました。日本では、同作で「現実を記録したジャーナリストのような画家」と称賛の声を頂きました。
王子江氏の日本の主な作品
王子江氏を日本で大型水墨画をいくつも創作してきました。 日本で創作された作品は以下のとおりです。
- 1996年 – 大型水墨画「雄原大地」(100 m×2 m) – 日本・千葉県茂原市立美術館所蔵
- 1999年 – 大型水墨画「聖煌」(100 m×2 m) – 世界文化遺産、日本・奈良薬師寺所蔵
- 2001年 – 大型水墨画「源流千古」(100 m×2 m) – 日本・兵庫県姫路市所蔵
- 2002年 – 大型水墨画「出雲勝境図」(50 m×2 m) – 日本・重要文化財出雲大社所蔵
- 2004年 – 大型水墨画「天地斉徳、日月同明」(13 m×3 m) – 中国美術館所蔵
- 2008年 – 墨彩画「京都遺韻」(5 m×2 m) – シンガポール国立美術館所蔵
世界で開催された展覧会
- 1996年:「雄原大地」(100 m×2 m) – 日本千葉県茂原市立美術館展
- 1997年:ニュージーランド2000年芸術祭「王子江展」
- 1999年:「聖煌」(100 m×2 m) – 世界文化遺産奈良薬師寺展
- 2001年:「源流千古」(100 m×2 m) – 日本世界遺産姫路城展
- 2002年:「出雲勝境図」(50 m×2 m) – 日本重要文化財出雲大社展
- 2004年:「旅日画家王子江展」 – 中国美術館展
- 2007年:「世界平和を祈る – 王子江芸術展」 – 日本東京上野森美術館展
- 2010年:「王子江水墨芸術展」 – ロシア国立レビン美術学院美術館展
- 2014年:「王子江水墨芸術巡回展」 – 日本大分県立歴史博物館展
- 2016年:「王子江 – 江南旅情水墨芸術展」 – ロシアのサンペテルブルク国立エルミタシュ美術館展
- 2018年:「禅心芸境・王子江芸術展」 – 山東美銘芸術館展
- 2019年:「王子江水墨作品展」 – 北京798感嘆号芸術空間展
- 2022年:「王子江・墨彩山水風光展」 – 静岡葛城北丸展
- 2023年:「山水清音・叙情的自然対話・王子江水墨芸術展」 – 東京中国文化センター展
日本各局で放送!水墨画の巨匠として王子江氏の特別番組を制作
- “<聖煌>(100 m×2 m)-中国画家王子江の挑戦”
- “中国時代の作品を作る–王子江100メートル水墨画”
- “中日の架け橋を結ぶ中国人画家、王子江”
- NHK“日曜美術館”欄:“時代の芸術家、王子江の世界を水墨画で表現
- NHKテレビ·日本放送協会“あなたも芸術家で王子江画伯と楽しく水墨画を描きましょう”(全9回)
中国各局で放送!王子江氏の特別番組
・中国中央テレビ 「華人世界”欄“百米画家王子江」
・山東放送局 「コレクション天下”欄“水墨画家–王子江」
・中国山東テレビ 「旅日画家王子江」
・中国チベットテレビ局 「王子江の聖域陽光」
まとめ
王子江先生は、中国で厳格かつ伝統的な水墨画の技法を学び、さらに洋画の技法も習得しました。日本文化を吸収した後、日本初の長さ100メートルという前代未聞の障壁画「雄原大地」を描き、壮大な自然を表現しました。
その後も王先生は100mの大作を次から次へと創作されました。「100mを描く水墨画家」創設者として注目を集め、NHKの特別番組でも紹介され、水墨画のブームを巻き起こしました。
次回は、王先生がこれらの壮大な作品に取り組む際の心がまえや秘訣についてご紹介いたします。ぜひご覧ください。
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■ライタープロフィール
名前:姜春姫(きょう・しゅんき)女性
「医・職・住」ラボでは、グローバルな視点で、日本と中国との高齢者が直面する医・職・住の問題を提起し、特に日本に住んでいる外国人の問題を提起する。
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