『 劇場版 再会長江 』上映記念 イベントで語る竹内亮監督の中国への想い

3月28日の夜、筆者は神奈川県日中協会が主催したオンラインイベントに参加しました。このイベントでは、中国で最も有名なドキュメンタリー監督とされる竹内亮さんをお招きし、「私が中国で最も有名な日本人ドキュメンタリー監督になった理由 ー 『劇場版 再会長江』上映を前にして思うことー」と題したトークショーが行われました。監督は自身の夢から監督になり、結婚や移住、日中の違いに関するエピソード、そして使命感について非常に気さくに話してくださいました。映画には監督の人柄がよくにじみ出ていると思います。

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■プロフィール
名前:竹内亮(たけうち・りょう)
1978年生まれ、千葉県我孫子市出身。
代表作は、NHK『長江 天と地の大紀行』『世界遺産』、テレビ東京『ガイアの夜明け』『未来世紀ジパング』、YouTube ドキュメンタリー『私がここに住む理由』、『大涼山』、『お久しぶりです、武漢』、『ファーウェイ100面相』など。YouTube でのドキュメンタリー作品の総再生回数は1億を超えている。
2011年、中国の母なる大河・長江を描くドキュメンタリー『長江 天と地の大紀行』を制作、全長6,300キロに及ぶ長江沿いの道を渡り歩いた。2013年に中国人の妻・趙萍と共に中国に移住し、映像制作会社「和之夢文化伝播有限会社」を設立。2021年、雑誌Newsweekの「世界が尊敬する日本人100人」に選出される。2023年には、中国で国際文化交流に貢献した外国人に贈られる最高賞「蘭花賞」を受賞。

中国との縁は「麻雀」から


竹内亮監督は現在南京に住んでいます。彼は1978年に千葉県我孫子市で生まれましたが、高校時代は勉強よりも映画にのめり込む毎日。特に『猿の惑星』が大好きで、17歳の頃には映画監督になることを夢見ていました。2000年に東京視覚芸術学院の映画芸術科を卒業し、その後、会社員として助監督を務め、多くの海外ドキュメンタリー映画を撮りました。

彼の最初の作品は『麻雀の起源』でした。麻雀が中国から来たことはよく知られていますが、具体的にどこから来たのかを知っている人は少ないかと思います。同作品では麻雀の発祥地・中国の宁波をはじめ麻雀についてさまざまな知識を得られます。これがきっかけで竹内亮監督は中国とは切っても切れない縁が生まれました。

竹内氏と妻・趙氏との出会い

2005年、『中国人観光客』(テレビ東京)の撮影で出会ったのが妻である趙氏です。趙氏は翻訳担当として参加していました。趙氏に一目惚れた竹内氏の猛アピールが始まりますが、趙氏の両親は猛反対。しかし、竹内氏は粘り強く「三顧の門」をくぐり、最終的には生涯の伴侶として結ばれました。

中国を好きになった理由は「態度の変化」と「すっぴん女性」

中国に初めて訪れた際、竹内氏は日本とはまったく異なる風習等と直面しました。初日、小売店に買い物をした際に店主の男性からおつりをお金を投げつけるようにして渡され、驚きます。翌日また訪れると、店主は気分が良かったのか、竹内氏の腕を引っ張って会話が始まりました。二人とも片言の英語でしたが、最終的には会話を楽しめたと振り返っています。

日本では一般的に微笑みありきのサービスですが、中国は異なります。このような態度の変化に最初は戸惑ってしまうでしょうが、これが中国流であり、中国ならではの人情味のある温かさと言えるでしょう。また竹内氏は、化粧をしていない女性が多いことにも驚いたと話します。その一方で、何の飾り気もなく、自分の感情そのままに振る舞う中国人の姿に感動したのです。

『劇場版 再会長江』を撮ることになったきっかけとは?

『劇場版 再会長江』を撮るきっかけになったのが、2010年に竹内亮氏が撮影班として参加したNHKドキュメンタリー番組『長江天地大紀行』です。撮影中は翻訳を通じた対話などによって現地の生活や人々の心の奥深くに触れられていないと感じ、完成後も物足りなさを感じていました。この未消化の想いが『劇場版 再会長江』を撮るきっかけとなったのです。

『劇場版 再会長江』見どころはここ!

『劇場版 再会長江』が制作された2021年から2023年はコロナ禍。観光地には人がほとんどいなかったため、数多くの絶景を撮影できました。行動制限が解かれた現在は常に多くの人で賑わっているので作中と同じような光景を観るのは非常に難しいのが現状です。人のいない美しい自然を撮影できたことは、コロナ禍での思わぬギフトと言えます。

中国とのつながりは運命? 竹内氏の誕生日はまさかのあの日 

竹内氏の誕生日は1978年10月23日。この日は中日平和友好条約が発行された日です。竹内亮監督の誕生日を見ると、本当に運命というものがあるのかもしれないと感じてしまいます。彼の誕生日前日には、鄧小平氏が正式な友好訪問のために日本を訪れ、23日の朝には日本の首相官邸で中日平和友好条約の批准書を交換しました。

まとめ

『劇場版 再会長江』では現地の人々のリアルな生活や美しい自然に焦点を当てています。特に、長江の神秘的な美しさは圧巻で、周辺景色からも目が離せません。ご覧になれば、きっとこれまでとは異なる視点から中国に興味を持つことでしょう。ぜひご覧になって、多くの学びや気づきを得てほしいと思います。             【写真の一部は「劇場版 再会長江」HPより】

『劇場版 再会長江』公式ウェブサイト
https://www.saikaichoko.com/

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■ライタープロフィール
名前:姜春姫(きょう・しゅんき)女性
「医・職・住」ラボでは、グローバルな視点で、日本と中国との高齢者が直面する医・職・住の問題を提起し、特に日本に住んでいる外国人の問題を提起する。
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