新型コロナウイルスの影響を受け、外国人留学生の就職に対する調査が行われました。
調査を実施したのは、株式会社マイナビのグローバル採用企画事業室です。
調査結果から伺える、外国人留学生の日本での就職活動への想いや事情についてまとめているのでご覧ください。
アンケート調査概要
・調査期間：2020年5月20日～5月25日
・調査方法：オンラインアンケート
・調査対象：半年以内に日本に留学をしていた外国人留学生対象(学年問わず) ※調査時点
・有効回答数：310名 (日本の大学への正規留学：275名／交換留学：9名／ 語学学校・専門学校：24名／その他：2名)
※正規留学：日本の大学を卒業予定の学生
※交換留学：海外の大学を卒業予定の学生
早期帰国せず、予定より長く滞在するという回答多数
新型コロナウイルスにより、外国人留学生は帰国が困難な状況が続いています。
また、就職活動にも影響があり、説明会や面接の中止・延長と、採用活動に遅れが出ています。
外国人留学生に、日本にどれくらい滞在するかと質問したところ、「就職活動などの理由で、予定よりも長く滞在する」という回答が62.1％。
対して、「早期帰国する」という回答は、0.9％でした。
外国人留学生の半数以上が、日本で就職しようと予定よりも長く滞在を検討しているようです。
就職状況は？準備期間中の学生が約半数
2020年5月時点での、外国人留学生の内々定率は2.2％という回答に。
また、50％の外国人留学生が、就職活動の方法や、業界調査、エントリーや説明会への参加、筆記や適性検査を受けたと回答。
マイナビ2021年卒大学生活動実態調査によると、2021年卒業の大学生・大学院生の内々定率は、48.0％。
これと比較して、外国人留学生の内々定率は2.2％であり、約半数が就職活動の準備中ということから、就職状況に大きな差があることがわかります。
外国人留学生が不安を覚える「採用縮小」
外国人留学生は、新型コロナウイルスの影響で企業の採用が縮小してしまうのではないかという不安を強く感じていることがわかりました。
また、就職活動において必要な会社説明会や就職イベントが続々と中止となり、これまでとは違った就職活動スタイルをとる必要が生まれました。
例年あった外国人留学生に対するフォローでは対応できない箇所も多く、不安を感じながらの就職活動をしていることが懸念されます。
「日本で働きたい」と答える外国人留学生
新型コロナウイルスが、就職活動に様々な影響をもたらしている中であっても、「日本で働きたい」と回答する外国人留学生は96.2％にのぼりました。
また、68.1％の外国人留学生が「必ず日本で働きたい」と回答。
外国人留学生にとって不安な状況が続く中でも、日本での就職を強く希望していることがわかります。
日本で働きたい理由TOP３
外国人留学生が、日本で就職したいと希望する理由はおおきく３つあります。
１つ目は、「日本の生活や文化が好き」という理由。
48.4％の外国人留学生が、日本が好き、日本の文化やマナーが好き、ずっと日本で暮らしたいという理由から、就職を希望しています。
２つ目は、「自己成長」したいという理由です。
日本の先進的な技術を身につけたい、日本の働き方を学び成長したいという回答が33.3％でした。
３つ目は、日本語を活かしたいという回答とならんで、母国よりも給料が高いという回答がありました。
日本に留学し身につけた語学力を仕事に活かしたい。母国で働くよりも効率的にお金を稼ぐことができるため、日本での就職を希望しているようです。
日本での就職活動意欲が低下した理由には、新型コロナウイルスによる「外国人求人減少」が回答として多くありました。
就職活動に役立つセミナー、制度を知ろう！
外国人留学生は、不安を抱えながらも日本での就職を希望している人がたくさんいることがわかりました。
新型コロナウイルスの影響により説明会などは中止されましたが、そのかわりに新たなセミナーなども多数開催されています。
また、就職時に役立つスキルを身につけるための講座などもあるため、時間を有効活用できるはずです。
ビザについての特例についても活用しながら、就職活動を継続していきましょう。
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