「もはや昭和ではない」講演内容とは?
セミナーでは、元こども政策担当大臣・衆議院議員の野田聖子先生が「もはや昭和ではない」をテーマに講演しました。
野田先生の主な講演内容は以下の通りです
家族構成変化をデータから分析
人口減少が国の形を変えたことで、高齢者が貧困層になったとの指摘がありました。家族構成の変化や昭和と令和の数字(データ)の差を日々のビジネスに生かす必要があります。
単独世帯数増加、全体の4割近くを占める
結婚しない人、離婚率の高さ、シングルマザーなど、単独世帯数が増加し、全体の4割近くを占めている中で、住宅の間取りや広さも身の丈に合ったものを考える必要があるとの発言がありました。
給与額の男女間格差
さらに、給与額の男女間格差を示し、「わが国の男女間賃金格差はOECD諸国と比較しても大きい。また、ひとり親世帯、特に母子世帯は就業率が高いけど非正規雇用者が多い。養育費を受け取っていない世帯も全体の約7割となっている。このような状況の中で、配偶者の優遇政策が時代に適っているかどうか疑問があります。この仕組みを変えていくことが、次代を担う若者のために必要なことである」と締めくくりました。
女性が直面している問題ー政策が女性の配慮を欠いている
女性活躍担当大臣を務めた経験を有する野田聖子先生は、現在の女性が直面している問題について詳細な分析を行いました。特に、女性の健康寿命が焦点となり、女性が更年期を抱えながらも一生懸命働いている中で、更年期が病気であるにもかかわらず、それに対する優遇策が不足していることや、職場の政策が女性に適切な配慮を欠いている現実が指摘されました。
限りある時間の中でたくさんの学びがあった野田聖子先生の講演
野田聖子先生の講演は学びに溢れるものでした。「本日は、女性活躍担当大臣を務めた経歴を有する野田聖子先生にお越しいただき、限られた時間ではありますが、沢山のことを学んでいただきたい」との塾長の冒頭挨拶の通り、新しい発見がある有意義な時間となりました。本当に素晴らしかったです。
講演が終わると、野田聖子先生は水も飲む暇もなく、素早く会場を後にしました。素晴らしい講演でした。
このような素敵な勉強会を用意した「不動産女性塾」とは?
一般社団法人不動産女性塾は、平成28年11月1日に設立されました。不動産に携わる女性経営者や実務経験者を中心に組織され、親睦を深めながら互いの人間的成長を目指して切磋琢磨する場としています。
塾長の北澤艶子女史は不動産業歴66年。北澤商事株式会社の代表取締役会長を務め、また「公益財団法人日本賃貸住宅管理協会」では、レディース委員会委員長を務めた後、2008年には同協会初の女性会長に就任。副塾長には武藤正子氏、野老真理子氏、曽根恵子氏(事務局長兼務)がいます。
不動産女性塾の塾長・北澤艶子女史について
塾長の強い思いは、「女性が輝いて活躍できる不動産業を次世代につなぎ、業界のイメージアップを図り、女性活躍推進の一助になりたい」というものです。この思いから、塾長は長い交流がある3人の女性経営者に声をかけ、不動産女性塾を始めました。
不動産女性塾は各協会や組織の枠を超え、親睦を深め、お互いの人間的成長を目指す場としています。塾は隔月で勉強会や交流会を開催し、それぞれが培った経験や知識を共有しています。毎回、不動産業界だけでなく、様々な業界から講師を招き、多岐にわたる視点からの学びの場を提供しています。
北澤塾長は、「女性がより活躍すれば、不動産業界の未来は明るいと確信しています。不動産業界には素晴らしい職業があり、素晴らしい仲間がいます。そして、素晴らしいご縁がどんどん広がっています。」と語りました。
塾長が参加者と共に良いご縁を築き、共に活躍し、楽しい人生を過ごすことを期待しています。
まとめ
ここの塾だからこそ得られる、女性が持つ独自の感性を生かして活躍し続ける彼女たちの経営哲学やメッセージは、不動産業に従事する女性だけでなく、すべての女性にとって勇気づけるものとなっています。今後も女性経営者ならではの本音や苦労話、臨場感あふれる座談会、そして不動産業界を彩る女性たちの言葉に触れてみたいと思います。
第36回不動産女性塾は、昭和の枠組みを超え、新しい時代における女性の活躍の場を広げる一翼を担った有意義なイベントとなりました。本当にありがとうございました。
■ライタープロフィール
名前:姜春姫(きょう・しゅんき)女性
「医・職・住」ラボでは、グローバルな視点で、日本と中国との高齢者が直面する医・職・住の問題を提起し、特に日本に住んでいる外国人の問題を提起する。
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