日本に留学する学生たちが魅力的な体験を重ねています。新たな国での挑戦や成長、異なる文化が交わる瞬間は、留学生たちから見ると鮮やかな光のようでしょう。
今回は、留学生交流クラブ「エリアリンク奨学金」受賞者 郭 倍セン(カク バイセン)のストーリーをご紹介いたします。
■プロフィール
名前:郭 倍セン(カク バイセン)
台湾出身。2013年に来日。
日本語学校で1年間学び、共立女子大学国際学部へ進学。
2016年、留学生交流クラブ奨学生に選出。
2018年に大学卒業後に就職。
現職は留学生向け居住サポート。
趣味は読書と旅行。書斎には中国語と日本語の本がたくさん並んでいる。
一人旅が多いが、友人や家族との温泉旅行も好き。
1.いつ日本に来ましたか?日本に来たきっかけは何ですか?
2013年に来日しました。中学生の頃から日本のアーティストが大好きで、多くの日本のテレビ番組を視聴し、日本への憧れがますます強くなりました。しかし、私の家庭は裕福ではなかったため、日本での留学は難しい状況でした。それでも私は母に何度もお願いし続けました。やっとの思いで母は許可してくれ、学費を援助してもらいながら、生活費は自分のアルバイトの給料や奨学金で工面し、ようやく夢を実現することができました。
2.いまどんなお仕事をしていますか?この仕事を始めたきっかけは何ですか?
現在は不動産管理会社に勤めており、留学生向けの寮を運営しています。自分が留学生だった経験を活かし、日々楽しく仕事をしています。留学生交流クラブの奨学生だった頃、交流会で以前の上司と出会ったことが入社のきっかけとなりました。留学生交流クラブで同じ奨学生をはじめ様々な方とのご縁に恵まれました。
3.日本企業で働くと文化の違いがあると思いますが、どんな時に感じますか?特に大変なことは何ですか?
以前、台湾では学校でも職場でも昼寝する習慣がありました。以前の職場では昼寝や中間休憩用のベッドまで設置されていました。また、昼食やおやつタイムの注文は当番制でした。
一方、日本では外食かお弁当持参が一般的で、最初は昼寝をせずに一日中働くことが大変でした。メールでの敬語の使用も最初は難しかったです。例えば、冒頭の「いつもお世話になっております」とか「させていただきます」、「いたします」といった表現の使い方が特に難しかったです。また、宛名で「様」をつけるべきか、「殿」をつけるべきか、職称だけで大丈夫なのかということも悩みました。多くの方のメールを参考にしたおかげで、最近ではスムーズに書けるようになりました。
4.留学生交流クラブのメンバーだったと伺っていますが、どの奨学金を受けましたか?また、良かった経験や学びを教えていただけますか?
私は「エリアリンク奨学金」の奨学生でした。その奨学金を通じて、会社の方々の親切なサポートを受けたり、さまざまなことを教えていただいたりしました。学生の頃に社会人の方々と直接交流する機会があることは非常に有益で、多くの知識と経験を得ることができました。当時から5〜6年以上経ち、記憶が少し曖昧ですが、大学のことや就活に関する話題が中心だったと思います。
5.留学生交流クラブで、一番印象に残るエピソードがあれば教えていただけますか?
奨学生としてのディズニーランドに行った最後の交流会です。一日中奨学生の友達と遊び、仲がますます深まりました。奨学生を卒業した今でも、連絡を取り続けている友達もいて、その絆は変わりません。
6.日本での生活はいかがですか?将来どのようなことを夢見ていますか?
花粉症の季節になると少し大変ですが、今ではすっかり日本の生活や文化に慣れてしまいました。日本では季節ごとにさまざまな行事があり、春にはお花見、夏には花火大会、秋には紅葉狩り、冬には雪と温泉と楽しいイベントが盛りだくさんです。先日、3年ぶりに花火を見てとても感動しました。 将来の夢は、素敵な家庭を築くことです。
7.留学生の後輩に何かアドバイスがあればお話しいただけますか?
日本での仕事を成功させるためには、敬語の使い方が極めて重要です。初めの段階から敬語をしっかりと身につけることは、円滑なコミュニケーションを築くために必要です。さらに、お茶出しのマナーやビジネスマナーも少しでも早く学ぶことをおすすめします。これによって、プロフェッショナリズムを示し、信頼を築くことができます。
また、友達を作る際には、日本のポップカルチャーに触れることも一つの方法です。有名なテレビ番組を視聴したり、日本のタレントやお笑い芸人を知ることで、共通の話題を見つけやすくなります。これによって、自然なコミュニケーションが生まれ、新しい友人を作るのがより容易になるでしょう。
郭様、素晴らしいインタビューありがとうございました。
日本への留学は新たな冒険の扉を開くことが明らかになりました。
異なる文化との交流の中では、美しい日本の風景や親切な人々の手助けに触れられると同時に。自分自身の魅力を見つけることもできます。
日本での学びや挑戦を通じて成長し、友情を広げた留学生たち。
彼らの日常の小さな出来事は、新たな視点と可能性をもたらしてくれるでしょう。
■ライタープロフィール
名前:姜春姫(きょう・しゅんき)女性
「医・職・住」ラボでは、グローバルな視点で、日本と中国との高齢者が直面する医・職・住の問題を提起し、特に日本に住んでいる外国人の問題を提起する。
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