訪問介護サービス「うららん」大谷和正社長を訪ねてー留学生活から得た新たな視点

日本と中国をつなぐ架け橋として事業に邁進してきた三大株式会代表取締役社長 大谷氏。今年6月からうららん訪問介護サービスの新事業を始めました。今回は大谷氏にインタビュー。自身の留学経験で得た視点、異文化交流をはじめ訪問介護の重要性など多岐にわたる内容を伺ってきました。どうぞご覧ください。

◼プロフィール

◼大谷 和正( Kazumasa OTANI:1971年東京都生まれ
◼ 中華人民共和国南開大学(天津市) 歴史学部 卒業 (博物館学専攻、学士号取得)
◼ 碑林博物館(陝西省西安市)実習
◼ 北京故宮博物院文物鑑定育成課程修了
◼ 大学卒業後、日中経済貿易センター(旧称:日本国際貿易促進協会関西本部)、 株式会社日立製作所(半導体グループ)
◼ 1999から現在まで 三大株式会代表取締役 中国関連業務の事業に従事
◼ 2023年6月うららん訪問介護新規事業を始める

1.貴社の事業内容と新しく始まったうららん訪問介護について教えてください。

「弊社は2008年に東京で設立された通訳・翻訳・中国ビジネス支援を行う日本法人です。弊社の新たな事業として、2023年3月1日から東京都の許可を受け、介護保険法の下で提供される「訪問介護サービス」と障害福祉法の下で提供される「障害福祉サービス」を東京都内で提供しています」

2.訪問介護を始めたきっかけは何ですか?

「訪問介護サービスを始めたきっかけは、父を自宅で看取った経験です。この経験から、訪問介護サービスは超高齢社会において不可欠あると実感しました。また、高齢者が最期まで自宅で暮らすという尊い願いを実現する素晴らしいサービスだと感じ、この事業に取り組む決意をしました」

3.訪問介護サービスではどのようなサービスを提供しますか?

「訪問介護サービスは大きく「身体介護」と「生活支援」の2つに分類されます。身体介護や生活支援は、高齢者の身体的なニーズに合わせて、起床支援、洗顔、食事の手伝い、排泄の介助、入浴サポート、衣服の着替え、外出の支援など、自立を促進するためのサービスを提供します。これらのサービスは、単なる家政婦やお手伝いさんが提供するものとは異なり、専門的な知識と技術を持つスタッフが提供するサービスです」

4.サービスを受けるための条件はどのようなものでしょうか?

「介護保険のサービスを受けるには、65歳以上・地方自治体からの介護認定を受ける必要があります。ただし、介護保険の提供範囲には制限があるため、我々は独自に自費サービスも提供しています」

5.日本で働く外国人が多いですが、将来的に高齢化した場合にどのようなサービスを受けることができるのでしょうか? 御社のサービス対象になるのでしょうか?

「在日外国人も、介護サービスを含む様々な公的サービスを受けることが可能です。自分自身での自立が難しくなった場合、家族の支援だけでなく、国や地方自治体から提供される支援サービスがあります。これらの中には介護保険サービスも含まれます。日本で働く外国人も、日本人と同じく40歳以上の場合、介護保険に加入し、自身の収入に応じた介護保険料を支払う義務があります。この義務を履行することで、65歳以上に達した後で介護が必要と認定された場合、介護保険サービスを利用することができます。また、介護保険に加入している40歳から64歳の間に介護や支援が必要になった場合、その状態に応じて介護保険の利用が可能です」

6.大谷社長は中国に留学経験があると伺いました。当時のお話を伺えますか?

「私は東京で生まれ、高校までは日本で過ごしました。大学受験の際、日中友好協会全国本部が派遣する中国の大学への学部留学制度を知り、1989年9月に同協会の派遣により中国・天津の南開大学に入学しました。高校卒業から留学までの6か月間は、飯田橋にある日中学院で中国語をゼロから学びました。南開大学での留学1年目は、対外漢語教育センター別科で中国語を専攻し、2年目には歴史学部に入学して博物館学を専攻しました。留学期間中、中国各地から集まった優秀な学生と共に4年間を過ごし、学業だけでなく、生活や人格形成においても、中国の教員や同級生、そして中国留学時に出会った多くの友人たちからのサポートにより、大きな成長を遂げることができました。

大学での授業だけでなく、留学生としての生活、天津での暮らし、中国各地への旅行、そして中国人としての友人たちとの交流を通じて、多くの貴重な経験を得ることができました。これは国籍や環境に関わらず、一人の人間が成長する過程であり、中国の友人たちからの学びを通じて、私の人間形成に大きな影響を与えてくれたことを、今も感謝しています」

7.日本と中国は文化の違い、またそれらに触れることをどのように思いますか?

「日本と中国の双方をある程度理解している我々留学経験者であれば、各国の食べもの、言葉、生活環境はどれも大きく異なります。その違いは多様性及び個性ですので、これまで過ごしてきた世界と新たな異なる世界との接触は楽しいものでした。これから留学する人もそう考えればわくわくしてその違いを楽しむ事ができると思います。卒業後も仕事の出張で中国各地に訪れましたが、多様性を楽しんでいたからこそ、ずっと中国を好きでい続けることができていると感じます。日本にも日本特有の習慣や特性があると思いますが、ぜひ楽しみながらその違いを感じてみてほしいと思います」

8.留学生の後輩に何かアドバイスがあればお話しいただけますか?また、他に気づいたことがあれば教えていただけますか?

「私は1989年9月から1995年7月までの約6年間、天津で留学生として過ごしました。そのうち1991年から1年間はアメリカのペンシルバニア州へも留学しましたが、この期間は私の人間形成にとって極めて重要な時期であったと感じています。現在の留学生はアルバイトや卒業後の進路など、様々な社会的プレッシャーを感じながらも留学生活を送っていると思います。しかし、長い人生の中で自己成長に寄与する出会いや経験は、留学生活を送っているからこそ最大限に吸収できると思います。

留学生にアドバイスをするなら・・・

自分自身はまだまだ人生経験の少ない、幅広い知識もない未熟な学生だということを自覚し、全てのことを経験し、受け入れていける大きな心を養ってほしいと思います。周りには善意で接してくれる大人もたくさんいると思います。いつもオープンマインドで留学生活を満喫できれば、素晴らしい将来の基盤が築けると思います。私でよければ、いつでも相談に来てください。一緒にご飯でも食べながら留学生活を楽しんでいきましょう!」

介護事業や留学生活の体験談など貴重なお話を伺えました。在日外国人も日本の介護サービスを受けられると知り、安心した人も多いのではないでしょうか。

異なる文化や経験を受け入れ、成長する心を持つことが、個人の成長や社会の発展に繋がることを改めて感じるインタビューでした。将来の展望を明るく照らす大谷社長の言葉は、多くの人々に勇気とインスピレーションを与えてくれることでしょう。

大谷社長、この度は貴重なお時間をいただきありがとうございました。

 

■ライタープロフィール
名前:姜春姫(きょう・しゅんき)女性
「医・職・住」ラボでは、グローバルな視点で、日本と中国との高齢者が直面する医・職・住の問題を提起し、特に日本に住んでいる外国人の問題を提起する。
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