2023年の旧暦大晦日1月21日に、日本の高度成長期のシンボルでもある建築物東京タワーが、中国最大の祝日である春節を祝うため一夜限定で赤くライトアップされました。東京タワーのインフィニティ・ダイヤモンドヴェールを使用し、通常時とは異なる赤色に点灯する一夜限定のライトアップイベントです。
このライトアップの立役者である「中国旧暦新年東京タワーレッドライトアップ実行委員会」責任者・顔安(イェンアン)委員長に今回お話を伺いました。
【東京タワーが特別に赤くライトアップ、2023年で5年連続】
春節は中国人にとって最大のイベントですが、東京タワーの実施にはどのような思いがあったのでしょうか?
顔安氏:
東京タワーが春節でライトアップされるのは2019年が初めてで、2020年、2021年、2022年、そして今年2023年1月21日で5回目になります。実行委員会では毎回大変な思いでやっています。日中友好関係の促進はもちろんですが、春節に家族と団欒できない華僑華人が日本の皆さんとレッドライトアップされた東京タワーで一緒にお祝いできるようにと思っています。赤い光が皆さんにとって明るい未来を照らすものになればと思っています。
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【今年のイベントの特徴や、例年との違いについて教えてください。】
顔安氏:
点灯式には、ビデオメッセージなどでたくさんの祝辞が寄せられます。今年は中華人民共和国駐日本国大使館より孔鉉佑特命全権大使からビデオ祝賀メッセージを頂きました。また元内閣総理大臣・福田康夫氏からもビデオ祝賀メッセージを頂き、その中で福田氏は「今日は旧暦の大晦日です。いよいよ明日から楽しみにしていた春節が始まります。今晩は皆様と共にお祝いをしたいと思います」と挨拶しました。
目玉は着ぐるみのシャンシャンと、中国で人気のうさぎのキャラクター テンテン。多くの参加者と共に春節を祝い、盛り上げました。
シャンシャンとテンテンによって点灯ボタンが押されると、パンダとウサギのコスチュームに身を包んだ子どもたちが一斉に2023個の黄色い風船を放ち、夜空を彩ったシーンは印象的です。
点灯後は、モンゴル族シンガー 斯琴格日楽(スチングリラ)さんと子どもたちによる歌とダンスで式典を大いに盛り上がりました。
【日中友好はいつまでも 民間同士の直接交流が大事】
日中関係は2023年に国交正常化51周年、平和友好条約締結45周年を迎えます。「中日友好!」は人的交流があっての友好ですので、東京タワーで一緒に祝えた時間は尊く、本当に幸せなものでした。
現在、中国人の人気渡航先ランキングではタイに次いで日本は2位になっています。日中関係が良好であることがわかる結果といえます。また、今回のイベントは中国のメディアも多く取材しており、メディアを通じてさらに多くの訪日客を呼び込めることが期待できるでしょう。
どんな状況であっても日中交流は絶えず、両国の繁栄の道に繋がることは間違いないでしょう。
【『東京タワー レッドライトアップ 2023』 概要】
主催 :東京タワー レッドライトアップ 実行委員会
後援 :中華人民共和国駐日本国大使館、外務省
(一財)日本アジア共同体文化協力機構
特別協力 :株式会社TOKYO TOWER
協催 :中国国際文化交流中心、
中国康愎技術转化發展促進会、
松山芭蕾舞团、金色時代文化芸術協会、
帯一路文化传播合作基金、
正大国際音楽制作中心、中国文化人物杂志社、
日本パンダ保護協会
点灯日時 :2023年1月21日(土) 17:30 点灯~24:00 消灯
点灯式時間:17:10-18:00
点灯登壇者:シャン・シャン(パンダ)、 テン・テン(ウサギ) ※着ぐるみ
歌演奏 :斯琴格日楽(スチングリラ)
歌・舞 :同源中文学校、睦新中文学校、東京華舞舞踊学校
司 会 :松田亜有子、杜海玲
■ライタープロフィール
名前:姜春姫(きょう・しゅんき)女性
「医・職・住」ラボでは、グローバルな視点で、日本と中国との高齢者が直面する医・職・住の問題を提起し、特に日本に住んでいる外国人の問題を提起する。
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