日本は地震大国!先進国の中でも地震リスクが一番大きい
日本は、地震・火山活動が活発な環太平洋変動帯に位置しています。そのため、世界の0.25%という少ない国土面積と比較して、地震の発生回数の割合は全世界の18.5%と極めて高いものとなっています。
―なぜ日本に地震が多いのか
日本周辺では、海のプレートである太平洋プレート・フィリピン海プレートが陸のプレート (北米プレートやユーラシアプレート)の方へ1年あたり数cm の速度で動いています。これによって、陸のプレートの下に沈み込んでいるのです。このため、日本周辺では複数のプレートによって複雑な力がかかっており、世界でも有数の地震多発地帯となっています。
―近い将来あり得る大規模地震とはどんな地震?
近い将来、発生する可能性があると指摘されている大規模地震は南海トラフ巨大地震や首都直下地震などがあります。
これらの大規模地震以外でも、全国どこでも起こる可能性があります。
日本の地震対策と体制について
日本の地震リスクは世界で最も高いグループに入り、また先進国の中では最も高いといわれています。
1995 年に起こった阪神淡路大震災を機に、日本では全国の地震リスクを一様に評価するためのプロジェクトが始まりました。
2011 年に起こった東日本大震災では、大規模な地震と津波災害の対策が欠けていました。これが教訓となり、国の防災施策についても大きな改訂がされました。
地震被害軽減のための基本的方策としては①被害の定量的な予測を行う、②それに基づいて防災減災のための計画を立て実行していくこととされています。
今後は、サプライチェーンなども含めた産業被害も定量的に予測し、産業界も含めて防災減災に取り組むことがより確実に日本の地震リスクを軽減していく方策の一つとして考えられています。
具体的な地震対策とその体制については、個人や家庭、地域や防災組織、学校、企業や法人、国・自治体・公的機関に分けて始められています。
地震に直面した在日外国人の行動とは?
日本に住む限り、在日外国人は巨大地震・津波が発生した際に起こり得る事象を冷静に受け止め、それへの対策をすることが必要です。
しかし、地震等の災害時には、日常会話や生活には支障なく日本語をつかえる留学生であっても、災害に対する知識や経験が乏しいため、どのように行動すれば良いかわからず、パニックに陥ることが多くあります。
さらに、災害時に発信される情報には日常生活に使わない言葉が多く使われているため、留学生には理解できない場合があります。これらの理由から在日外国人は地震発生時に冷静な行動ができなくなることが多いです。
ここではある留学生の証言をご紹介します。2011年に発生した東日本大震災では、彼女は新宿にいました。突然の大きな地震の揺れで怖くなり、友人に携帯で連絡しても一時通信がストップしたためどうすればよいかわからず、パニック状態に陥ったそうです。
中国は国土が広く、全く地震がない地域があります。そういった地域では学校でも地震防災訓練を実施しないことも珍しくはありません。来日後、日本でよくある震度1・2ぐらいの小さな地震でも、最初はびっくりしてアパートから飛びだすぐらい恐怖を感じたそうです。
在日外国人は必見!「外国人向け防災情報」
日本では今後も、世界で最も高い自然災害のリスクと常に向き合い、さらなる防災対策を整備していくことが不可欠です。
同時に、これまで日本が蓄積してきた防災対策は国際的にも高いレベルに達しており、この蓄積を外国人にもわかりやすく提供していくことが期待されます。現時点では、東京都生活文化スポーツ局が「外国人向け防災情報」を発信しています。在日外国人は時間がある時にこちらを見ることをおすすめします。
詳しくは以下をクリックしてください。
【参考資料】
安全工学
気象庁
■ライタープロフィール
名前:姜春姫(きょう・しゅんき)女性
「医・職・住」ラボでは、グローバルな視点で、日本と中国との高齢者が直面する医・職・住の問題を提起し、特に日本に住んでいる外国人の問題を提起する。
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