株式会社リクルート(本社:東京都千代田区)では、 東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県在住の20歳~49歳の男女を対象にWEBアンケート形式による「SUUMO住みたい街ランキング2024 首都圏版」を集計しました(有効回答数は9,335名)。
【住みたい街(駅)ランキング2024年のトップ10】
住みたい街(駅)ランキング2024年のトップ10の結果は以下の通りです:
順位 | 駅名(路線名) |
1位 | 横浜(JR京浜東北線) |
2位 | 大宮(JR京浜東北線) |
3位 | 吉祥寺(JR中央線) |
4位 | 恵比寿(JR山手線) |
5位 | 新宿(JR山手線) |
6位 | 目黒(JR山手線) |
7位 | 池袋(JR山手線) |
8位 | 品川(JR山手線) |
9位 | 東京(JR山手線) |
10位 | 浦和(JR京浜東北線) |
1位は7年連続で「横浜」。2位の「大宮」は2018年以降で最高位となっています。初めてTOP2を東京都以外の都市が占めました。3位は住みたい街常連の「吉祥寺」、4位も住みたい街として憧れられる「恵比寿」がランクインしました。
11位以下は「渋谷」「鎌倉」「中目黒」「武蔵小杉」と続きます。
出典:SUUMO住みたい街ランキング2024 首都圏版| (株)リクルート
「横浜」がTOPの座を守っただけでなく、得点も伸ばし「不動の王者」に
7年連続の「横浜」はなぜこれほどまでに人気なのでしょうか。調べてみると、今もなお住みやすさを高める様々な取り組みを行っています。
①子育て支援を強化―中学生まで医療費の無料化等
最たる原因は「子育て世帯」での得点が伸びていることだと考えられます。
横浜市では、子育て支援を強化しています。子どもを預かるサービスに関しては無料クーポンを配布するなどの取り組みが行われています(2023年6月以降)。
また、中学生まで医療費の無料化を所得制限なしで実施しています(2023年8月以降)。これらの子育て施策への力の入れ方が支持を集めたと言えるでしょう。
②横浜市内の魅力拡大:桜木町とみなとみらいの成長
同じ横浜市内にある「桜木町」と「みなとみらい」もランクアップしていますが、みなとみらい地区では企業本社や研究施設の誘致が進んでおり、働く場所としても注目されています。
③「横浜の多彩な魅力:新たなるスポットの誕生」
2023年に音楽特化型アリーナ「Kアリーナ横浜」や、バーベキュー施設を含む「ザ・ワーフハウス山下公園」などのスポットもオープンしました。これによって、遊ぶ場所としての魅力も増しています。
TOP2・横浜と大宮の人気の要因
『SUUMO』編集長の池本氏は、TOP2の横浜と大宮の人気の要因として各県における「コンパクト東京」の価値をあげています。直径2km圏というコンパクトなエリアに、東京都心のような街の魅力が凝縮していることを「コンパクト東京」と呼びます。これにより、わざわざ東京都内の街まで出かける必要はないということでしょう。
特に横浜は、住みたい理由として「魅力的な働く場」「文化・娯楽施設が充実」「街に賑わいがある」「大規模商業施設がある」といった項目が上位を占めており、働く・遊ぶ・買い物の3要素が揃ったバランスの良さが評価されています。
近年では、みなとみらい地区に本社移転を含む大企業のオフィス集積が加速しており、さらに「横浜」駅周辺での再開発が進んでいます。これにより、買い物などの利便性が向上。今後も目が離せない街です。
まとめ
「住みたい街」ランキングは様々なハウスメーカーや不動産情報サイトが異なる観点や集計方法で作成しており、その結果も異なります。なかでもSUUMOのランキングは規模が大きく、街の人気度を把握する上で非常に参考になります。
ランキングの要因を分析し、それが人々の動向や家賃相場に与える影響を考えることは賃貸経営にとって有益です。特定のランキングにだけ依存せず、自身が所有する物件や検討中のエリアのニーズを見極めるための一つの指標として活用しましょう。
参考サイト
・SUUMOリサーチセンター「SUUMO住みたい街ランキング2024 首都圏版」プレスリリース
・「週刊ビル経営」
■ライタープロフィール
名前:姜春姫(きょう・しゅんき)女性
「医・職・住」ラボでは、グローバルな視点で、日本と中国との高齢者が直面する医・職・住の問題を提起し、特に日本に住んでいる外国人の問題を提起する。
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