外国人採用を考える企業が考えるべきこと(外国人雇用豆知識)

日本で働きたい外国人は、現在上昇の一途と辿っています。新しい在留資格も認められたことから、今後外国人労働者の数はますます増加するでしょう。また、政府は2025年までに外国人労働者が約50万人にのぼると予想しております。外国人労働者と留学生の増加にともない、企業側は外国人の受け入れ体制をさらに整える必要性があります。今回は、外国人採用を行う上で企業が考えるべきことを、外国人労働者の現状とあわせて解説します。

外国人労働者の数は、過去最大に

日本における外国人労働者の数は、年々増加しています。厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況まとめ」によると、平成30年10月末の時点で、外国人労働者数は1,460,463人。一年前の平成29 年10月末と比較すると、181,793人(14.2%)の増加となり、過去最高の数値となりました。

外国人労働者が増えた背景

外国人労働者が過去最高の数値となった背景は、政府が推進している高い技術を持った外国人人材を集める制度や、留学生の受け入れが進んだことが要因です。加えて、雇用環境の改善が進み、永住権を取得した外国人や、日本人と結婚した配偶者の就職率が増加したことも背景にあります。また、平成30年4月「特定技能」という、外国人にとって長時間働き長期間滞在が認められる新しい在留資格となる制度が制定されたことから、外国人労働者の数は今後益々の増加が見込まれています。

外国人労働者の国籍は、ほぼアジア圏

日本で就労している外国人労働者の国籍をみてみると、ほとんどがアジア国籍です。一位は中国で389,117人。次いでベトナムが316,840人、フィリピンが164,006人です。なかでも、ベトナムは前年と比較すると76,581人(31.9%)と大きな増加をみせています。そしてインドネシアやネパールについても、約20%増加しており、今後ベトナムをはじめとした外国人労働者の増加が予想されます。

出典:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(平成 30 年 10 月末現在)

外国人が日本で就職したい理由

外国人が日本に来て、就職したいと思う理由は、主に4つあります。

1. 将来に活かせるスキルを身につく
2. 語学力を活かすことができる
3. 給与がいい
4. 治安がいい
日本に留学してからそのまま就職する場合は、「環境に慣れている」という理由も加わります。

外国人留学生の場合、卒業後に「翻訳・通訳」の職種に就くことが一番多いのが現状です。母国語と日本語を話すことができるというスキルを存分に活かして働くことができます。また、2020年の東京オリンピックを境に、観光・宿泊業が盛んになるため、外国人労働者の需要はさらに高まることでしょう。また、世界の大卒初任給のランキングにおいて、日本は20位。アジア圏内では3位という位置にあります。そのため、アジア圏の人にとっては給与面でメリットがあります。

企業が外国人採用をするメリット3つ

外国人労働者を企業が採用する際、メリットは3つあります。

1. 海外進出の際に力ともなる、スキルを持った人材を確保できる

日本の労働力人口は減少の一途を辿っており、企業は今後国内での労働力確保に苦戦することでしょう。そこで必要になってくるのが、外国人労働者の受け入れです。外国人を積極的に受け入れることにより、労働力だけでなく優秀な人材を確保することに繋がります。また、海外に進出する際にも、外国人労働者の力は非常に重要となってくることでしょう。

2. 社員にとって刺激となる

日本で働きたいというモチベーションが高い外国人と一緒に働くことにより、日本人社員の士気が高まることが予想されます。外国人に刺激を受け、意識を高く持つ日本人も増えることでしょう。その結果社内の活性化が進み、企業として良い効果が期待できます。

3. 新たな発想が生まれる

外国で育った人材を受け入れることにより、日本人では思いもつかないような斬新でクリエイティブな発想が生まれるでしょう。企画や開発、今後のビジネス展開としても良いアイディアに恵まれることにより、企業成長の可能性が大きく広がります。

採用する時に注意すること

企業が外国人労働者を採用する際、注意すべき点は4つあります。

1. 在留資格の確認

外国人労働者を採用し、実際に勤務してもらうためには、まず「在留資格」を確認することが必要です。働く上で適切な就労ビザを取得しておくこと、有効期限を確認して更新時期には確実に更新することが大切です。仮に許可を得ていない状態で勤務させてしまうと、不法就労助長罪として企業側も処罰の対象となる可能性があるので、しっかりと確認をしましょう。

留学生を採用する場合
外国人留学生を、新卒で採用する場合は、学生ビザから就労ビザへの変更が必要です。留学生の時点では学生ビザであるため、留学という在留資格です。そこから、「人文知識・国際業務」や「技術」などをはじめとして就労が可能な在留資格に変更しなければなりません。3月卒業の留学生の場合であれば、卒業見込み証明書を1月に申請してもらいましょう。そして、留学生の住所地管轄の地方入国管理局にて、原則本人が審査へ向かいます。審査が無事通った場合、卒業証明書を提出した後、在留資格が変更される流れです。

2. 外国人の日本語スキルを確認

外国人労働者を採用する際は、どの程度の日本語スキルかを事前にしっかりと確認しておきましょう。言葉の壁は大きく、日本の場合慣習面でのギャップが発生します。日本語で説明した際に、理解できる程度なのかを確認して、トラブルを未然に防ぐ対策が必要です。

3. 労働条件を書面で明確化

企業が外国人労働者を雇う際は、日本人同様の労働条件で勤務してもらうことになります。明確な労働条件を書面で提示した上で、口頭でしっかりと説明することがトラブルを未然に防ぐことに繋がります。また、言語の違いによるトラブルもあるため、外国人労働者が労働条件をきちんと理解した上で勤務へと進むことが大切になってきます。

4. 受け入れ体制の完備

外国人労働者にとって働きやすい環境を、しっかりと整えておくことが大切です。日本で働く外国人が戸惑う要因として、言語の違いとあわせて慣習面での違いがあります。日本で当たり前にしていることが通用せず、トラブルとなってしまうことが多いため、事前に外国人の受け入れ体制を社内で整えた上で、外国人雇用へとステップを進めましょう。採用後も、ミーティングなど外国人労働者の声をしっかりと聞き、体制を都度改善していくとった取り組みが必要になります。

まとめ

外国人労働者市場は、今後益々の発展を遂げるでしょう。また、企業側としても外国人を雇用するメリットは多くなり、政府から雇用を促進されているのが現状です。外国人に対する理解を深め、受け入れ体制を整えることが重要になってきます。優秀な人材を確保するためにも、積極的に外国人採用を考え、事前に動いていくことが大切です。

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