終活で必要な考え方や準備について考えるー太田垣 章子氏 特別講演 「最期は皆おひとりさま」(1)

9月10日(火)、不動産業に携わる女性経営者や実務経験者を中心に組織される(一社)不動産女性塾(塾長:北澤艶子氏)が、明治記念館にて実務に特化したセミナーを開催しました。

最初に、太田垣 章子氏が「最期は皆おひとりさま」をテーマに、続いて曽根恵子氏が「不動産の実務経験を生かせば相続の実務家になれる!」をテーマに講演。その後は、7つのテーブルに分かれてお弁当を食べながらディスカッション形式のグループワークが行われました。筆者もこのセミナーに参加し、これまでの考え方を覆すような内容で大変勉強になりました。その様子を2回に分けてご紹介いたします。ぜひご覧ください。

「最期は皆おひとりさま」講師 太田垣 章子氏プロフィール

太田垣 章子
合同会社 あなたの隣り 代表社員

18年間の司法書士事務所経営を経て、2024年5月1日より合同会社「あなたの隣り」代表社員に就任。顧客に寄り添ったコンサルティングを目指し、独立。年間約60回、累計700回にわたり、賃貸トラブル対策を行う。また、終活に関する講演も定期的に行っている。
【経歴】
1989オリックス野球クラブ株式会社に入社し、3年半勤務。プロ野球選手たちの裏側での努力を目の当たりにし、成功への道を学ぶ。
2001司法書士試験に合格。30歳で専業主婦から離婚し、子どもを抱えながら資格取得を目指す。仕事と子育てを両立させながらの挑戦だった。
2006司法書士事務所で4年半勤務後、大阪で独立開業。
2011拠点を東京に移転。
2020OAG司法書士法人の代表に就任(現職)。

「最期は皆おひとりさま」講演内容

  1. 誰にも必ず「死」は訪れます
  2. 日本は1億総お一人さまの時代に突入!
  3. 終活ってなんですか?
  4. 自分がどうしたいかを洗い出す
  5. 何から決めていくのか?
  6. 住まいは生きる基盤
  7. すべては契約です
  1. 誰にも必ず「死」は訪れます

誰にも必ず「死」は訪れます。だからこそ「終活」を考えましょう。これは決して後ろ向きなことではなく、「死」を考えることは「生きる」ことを考えることでもあります。他人に任せる生き方はやめ、最期まで自分の人生に責任を持ちましょう。

  1. 日本は1億総お一人さまの時代に突入!

誰もが認知症になる可能性があります。そういったリスクを認識し、何を備えれば安心できるのかを考える必要があります。終活の知識をしっかり持つことが重要です。

  1. 終活ってなんですか?

「終活」とは何でしょうか?就職の準備をするのが「就活」、結婚の準備をするのが「婚活」、妊娠を目指すのが「妊活」です。それでは「終活」は?

皆さんが考える終活とは、断捨離、エンディングノート、遺言書の作成などかもしれませんが、それだけではありません。終活とは、将来自分で意思決定ができなくなったときに、誰に自分の代わりに意思を決定してもらうかを決めて託すことです。誰かに「なんとなく任せる」ではなく、あらかじめ責任を持って決めることが重要です。

  1. 自分でどうしたいかを洗い出す!何から決めていくのか?

以下の4つについて考えていきましょう。

①住まいは生きる基盤
②お金を自分のために使う
③治療方法を含めた医療の選択
④高齢期のサポートの準備

老後の住まいはどうやって選べばいい?

最期まで「どこに住むか」を考えることは重要ですが、その選択肢は人それぞれです。

その1:最後まで自宅(持ち家)で過ごしたい
選ぶ方が最も多い選択肢です。住まいに関する選択肢をしっかり確認し、引っ越しを面倒だと思わず、自分に最も適したものを選びましょう。

その2:ぎりぎりまで自宅(持ち家)に住み、家を売って賃貸で身軽に暮らしたい
意思能力を失った時点では、家の売却手続きができなくなります。その前に準備をしておくことが大切です。

その3:ずっと賃貸に住み続けたい方
賃貸に住み続ける場合、重要なのは、亡くなった後、誰が部屋の明け渡し手続きを行うかを考えておくことです。

※住まいは生きる基盤だからこそ、60代のうちに最期まで住み続けられる住まいを確保することが必要です。次回はさらに詳細をお伝えします。

まとめ

司法書士の太田垣 章子氏は「最期は皆おひとりさま」をテーマに、誰にも必ず「死」は訪れるため、「終活」を考えることは「生きる」ことを考えることであり、最期まで自分の人生に責任を持つことが重要だと教えてくださいました。日本は「1億総お一人さま時代」に突入しています、だからこそ、認知症になる可能性を認識し、終活の知識を持つことが大切です。

「終活」とは、自分で意思決定ができなくなったときに誰に決定を託すかを考えることであり、責任を持って準備をすることが求められます。また、自分でどうしたいかを洗い出すことが重要で、住まいやお金、医療の選択、高齢期のサポートを考える必要があります。

住まいは生きる基盤であり、自宅で過ごしたい、賃貸に住み続けたいなど、最期までの住まいを考えることが重要で、意思能力を失う前に準備をしておくことが必要です。

誰にでも必ず死は訪れる。これを認め、前向きに取り組む姿勢が必要です。次回に続きます。

【写真】一部は不動産塾ネットより

 

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■ライタープロフィール
名前:姜春姫(きょう・しゅんき)女性
「医・職・住」ラボでは、グローバルな視点で、日本と中国との高齢者が直面する医・職・住の問題を提起し、特に日本に住んでいる外国人の問題を提起する。
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