60代に再スタートを迎えた榎社長は企業から独立し、新たな挑戦に取り組んでいます。
人生やビジネスの質問に対する榎社長の率直な回答から、謙虚な視点や成長に対する考えが垣間見えます。
■プロフィール
名前:榎 和志
• 1961年 兵庫県神戸市生まれ。
• 1987年~2022年 株式会社アミックス勤務、2022年取締役退任。
現在:
• 株式会社 リマネージ 代表取締役 (コンサルティング&アドバイザリー)
• 株式会社 vivid update 代表取締役 (カフェfilament)
• 株式会社 ランドトラスト 取締役 (賃貸管理事業)
• 株式会社 パルマ 取締役 (トランクルーム事業)
• 株式会社 ノビシロ 取締役 (高齢者事業)
• 2023年年11月まで
公益財団法人日本賃貸住宅管理協会IT・シェアリング推進事業者協議会会長
• 2023年 公益財団法人日本賃貸住宅管理協会 理事、総務委員長
第二の人生は60代から再スタート
━━━榎社長は62歳で第二のキャリアをスタートされましたが、人生100年時代の今、シニア世代の仕事に対する意識は昔と比べて変化していると感じられますか?
榎社長:年齢は現在62歳になりましたが、前職であるアミックスに在籍していた頃から、できれば60歳になる前には退職し、自分の好きなことに時間を割きたいと考えていました。ただ実際にはいろんな事情でこれが叶いませんでしたが、去年ようやくその機会が巡ってきて、アミックスを離れて再出発することができました。
昭和の時代は今よりも平均寿命が短かったため、60歳になると体も思うように動かなくなり、定年後にゆったりと過ごすことが一般的でした。しかし、現代は平均寿命も延び、定年の年齢が上がるくらい高齢者が元気になっていることから、60歳から第二の人生をスタートさせることは一つの選択肢だと思います。
これから先、何年できるかはわかりませんが、新たな気持ちで再スタートできたかなと思っています。
外国人、高齢者、SDGs等のお客様はウェルカム!
━━━この地域では外国人が多いと聞いていますが、榎社長の会社や関連会社には外国人従業員がいますか?もしそうであれば、文化の違いなどからくる仕事上の留意点などがあれば教えてください。
榎社長:現時点で外国人はいません。ただ、お客様にはいろいろな国の方がおり、割合としては一割ぐらいだと思います。特に、このお店のある西葛西はインド人が多く住んでいることで有名です。ただ、実際に来客者の国籍を調べてみたら一番多いのが中国で、二番目が韓国、次がインドでした。
世の中でマイノリティと呼ばれている方々がいらっしゃいますが(高齢者、外国人、障がい者、SDGsなど)、そもそも私はその方々に対して特別な意識じゃなく、むしろビジネスとして考えるとマーケットの拡大化につながると考えています。こういった方々にお客様になって頂く事がビジネスチャンスになると考えています。
ですから、外国人に対しても、この店のお客様として積極的に取り組んでいきたいと思っています。
会社は一つの箱 。企業を立ち上げるのにパワ-はいりません
━━━企業のリーダーとして、定年を迎えて安定した老後生活を過ごすことを夢に掲げている人が多い中、個人で企業を立ち上げるパワー、その源は何なのでしょうか?
榎社長:この質問は新しい事業を始めたり、企業を立ち上げることには、パワーが必要であると仮定されたご質問のようですが、私自身はそのように感じていません。
私は会社を一つの箱と考えています。会社は、その手続きをして決まった費用を支払うだけで簡単につくることが出来ます。もちろん、会社を経営していく上では責任が伴ったり、資金が必要とされたりします。
ただ、簡単に言えば会社経営はゲームのようなものだと考えています。真剣にやる事は必要ですが、パワーが必要であると前提にするものではありません。
様々な方と成長しながら協力して仕事に臨む
━━━今後のビジョンを教えていただけますでしょうか?また、シニアに向けたメッセージと、外国人の方々に向けてのエールがあればお願いします。
榎社長:私が成功者である前提とされたご質問も聞こえますが、私自身はまだまだ他の人にメッセージを出せるような人間でも立場でもなく、財産的にも余裕もありません。
まだまだ未熟な人間で、いろいろな方から育ててもらっている最中なので、それを今後も続けていくつもりです。
先ほど言った通り、シニアや外国人に対して特別な意識がないので、20代の方々とも一緒に仕事をしていますし、私自身もあまりシニアを意識していません。
まとめ
60代からの再スタートを果たした榎社長。現代の長寿社会で第二の人生をスタートする意義に焦点を当てています。
外国人やSDGsに対する視点を示し、これをビジネスチャンスと捉えています。障がい者を含むマイノリティへの積極的なアプローチや異なるバックグラウンドを持つ人々との協力を強調し、多様性をビジネスの中心に据えています。企業を立ち上げるパワーについては、それを一つの箱と考え、責任を通じて形成するものとしています。
最後に、榎社長は謙虚な姿勢でメッセージを述べ、他者からの学びを大切にし、成長していく姿勢を表現しています。
前回、今回のインタビューはいかがでしたでしょうか? ここでは榎社長の第二の人生にスポットを当てましたが、皆さまにはぜひ人生設計やビジネスの手本として参考にしていただければと思います。そして最後に、笑顔で人生を楽しんでください。榎社長、貴重なお話をありがとうございました。
次は、西葛西にあるカフェfilament店を追って取材できたらと思います。皆さん、ご期待ください。
【ご参考記事】
第1回目の取材記事は👇以下をクリックしてください。
■ライタープロフィール
名前:姜春姫(きょう・しゅんき)女性
「医・職・住」ラボでは、グローバルな視点で、日本と中国との高齢者が直面する医・職・住の問題を提起し、特に日本に住んでいる外国人の問題を提起する。
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