7月のイベントと言えば七夕。天に向かってまっすぐ伸びる笹に、願いを書いたカラフルな色の短冊を飾ります。
日本では、七夕の日にそうめんを食べるようです。今回の記事では「日本の七夕とそうめん」についてご紹介します。
日本の七夕はそうめんの日
七夕とそうめんは古くから関わりがあります。
江戸時代には七夕にそうめんを食べることが一般的だったそうです。昔から中国では、七夕に病を避けるための呪いとして索餅(さくべい)と呼ばれる食べ物が食されていました。索餅は小麦粉などを捻って作られる餅が変化し、そうめんになったとも言われています。
今年の七夕の日には、そうめんを意識して食べると楽しいでしょう。
索餅(さくべい)とは?
索餅は小麦粉と米の粉を練り、縄のように細長くねじって作られるお菓子。昔から七夕に食べられていた。
七夕にそうめんで有名な地域
日本には、そうめんが特に有名な地域がいくつかあります。これらの地域では、地元の風土や伝統に根ざした製法でそうめんが作られており、その風味や食感が評価されています。
- 長野県:信州地方はそうめんの名産地として知られており、特に松本市の安曇野地域や上田市が有名です。
- 福井県:越前地方は越前そうめんとして知られています。細く繊細なそうめんが特徴であり、越前市や敦賀市がそうめんの産地として有名です。
- 愛知県:瀬戸市は瀬戸そうめんの名産地であり、陶磁器の産地でもあります。「瀬戸そうめん石」と呼ばれる特殊な石を使った器具でそうめんを啜ることができます。
- 徳島県:阿波地方は阿波そうめんで知られています。細くてしなやかなそうめんが特徴であり、徳島市や阿波市などで生産されています。
長野県「安曇野そうめんの七夕伝説」とは?
伝説によれば、古くから信州安曇野では、七夕の夜になると天の川に浮かぶ星々が一斉に降り注ぎ、その星々がそうめんの形をした光の粒となって地上に舞い降りると言われています。地元の人々にとってこの星々は神聖な存在。願い事を叶える力を持っていると信じており、そうめんを食べることでその力を借りることができるとされています。
七夕に楽しみたい「そうめん以外の食べ物」
日本では、多くの人々が七夕にそうめんを食べるようですが、そうめん以外の食べ物でよく食べられているものはあるのでしょうか? 調べてみると、地域によって実にさまざまでした。
- たこ焼き:たこ焼きは、七夕の祭りやイベントでよく見られる屋台の定番メニューです。小麦粉の生地にタコやネギなどの具材を入れ、丸い形に焼き上げます。ソースやマヨネーズをかけて食べることが一般的です。
- フルーツ:七夕は夏の季節であり、さまざまなフルーツが豊富に収穫されます。特に、スイカやメロン、ブルーベリー、マンゴーなどの爽やかなフルーツが人気です。七夕の日には、フルーツを食べることで夏の健康と幸福を願うこともあります。
- せんべい:七夕の祭りやイベントでは、さまざまな形やデザインのせんべいが販売されます。色鮮やかな押し花せんべいや、短冊や星形のせんべいなどが人気です。食べながら願い事を込めることもあります。
その他にも、ちらし寿司やオクラ、ほうとうなどが七夕に楽しまれる食べ物として挙げられます。
中国では七夕に何を食べるの?
日本と中国の七夕では、食べ物にいくつかの違いがあります。中国の七夕の食べ物をいくつかご紹介します。
- 干果と糖菓子: 中国の七夕では、干果や糖菓子がよく食べられます。花生、核桃、葡萄干(ぶどうの乾燥果実)、糖葫芦(砂糖でコーティングされたフルーツキャンディ)などが一般的なお菓子として楽しまれます。
- 粽子(ちまき): 中国の七夕で特に有名なのが粽子です。糯米で作られ、竹の葉で包まれています。豆ペーストや肉などの具が入っており、七夕の特別な食べ物として楽しまれます。
- 水果: 中国の七夕では、夏に収穫されるさまざまな果物が人気です。草莓(いちご)、樱桃(さくらんぼ)、西瓜(スイカ)、葡萄(ぶどう)などがよく食べられます。
これらが一般的ですが、個人や地域の好みによって異なる食べ物が選ばれることもあります。
七夕は日本と中国の両国で、愛情とロマンスを祝う特別な祭りです。祝い方や食べ物は個人や地域の好み、そして国によっても異なることがありますが、この特別な日に人々が一堂に集まって、祝福と喜びを分かち合うことに変わりはないでしょう。
暑い日に涼しげなそうめんや美味しい食べ物を楽しみながら、家族や世界平和に願いを込めることは幸せにつながるでしょう。皆様が無病息災であり、安全であることを心からお祈りいたします。
■ライタープロフィール
名前:姜春姫(きょう・しゅんき)女性
「医・職・住」ラボでは、グローバルな視点で、日本と中国との高齢者が直面する医・職・住の問題を提起し、特に日本に住んでいる外国人の問題を提起する。
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