日本と海外の新・生活情報

在留外国人が日本で賃貸住宅を探す際に、差別を受けたり、外国人であることを理由に入居を拒まれることがあります。令和4年に公益財団法人日本賃貸住宅管理協会（以下、日管協）が実施した「外国人の受入れに係る入居前・入居中・退去時の事例収集や実態調査」によれば、「外国人が入居中にトラブルが生じた」と回答した賃貸住宅オーナーは52.7％であり、「外国人の受け入れを行っていない」と回答した賃貸住宅オーナーは68.9％に上りました。

これを受け、日管協は外国人が日本で安心して住まいを見つけられるよう、動画「外国人住まい方ガイド」を公開しました。このガイドは、外国人が日本で賃貸住宅を探す際に役立つ情報を提供し、トラブルを未然に防ぐことを目的としています。

外国人入居者向け動画ガイドを14ヶ国語で公開中ー差別のない賃貸住宅入居を目指して

日管協は、外国人が差別されることなくスムーズに賃貸住宅へ入居できる環境を整備するため、「外国人住まい方ガイド（14ヶ国語対応）」動画を公開しました。この動画は、外国人入居者が日本の賃貸住宅での生活に関する情報を得られるようレクチャーしています。

「外国人住まい方ガイド（14ヶ国語対応）」は、賃貸住宅管理業者、賃貸住宅オーナー、自治体、学校などを対象に、公式YouTubeチャンネル「日管協チャンネル」で公開しています。ぜひご覧ください。

公式YouTubeチャンネル: 日管協チャンネル
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https://www.youtube.com/channel/UCFg1NU4v12stner-OyCcrwA

入居後のトラブルを未然に防止 ～ 入居手続きからゴミ出しのルールまで ～

動画では、入居する際に必要な電気・ガス・水道などの手続きや、ゴミ出しのルールや近隣住民とのトラブル、騒音についての注意点などを詳しく解説しています。

賃貸住宅を管理する業者やオーナーが外国人入居者に視聴してもらうことで、入居後のトラブルを未然に防ぐことが期待されています。

14ヶ国語対応の言語は？

対応言語は以下の14ヶ国語です。
・日本語
・中国語
・ベトナム語
・韓国語
・タガログ語
・ポルトガル語
・ネパール語
・インドネシア語
・ミャンマー語
・英語
・タイ語
・クメール語（カンボジア）
・モンゴル語
・スペイン語

★公式YouTube「日管協チャンネル」

賃貸人、仲介業者、管理会社向け「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」も活用するのがおすすめ

日本の在留外国人数は2023年末時点で約341万人に達しました。特に直近1年間では、ミャンマーからの移住者が約54％増加し、インドネシアからの移住者も約51％増加しています。国籍の多様化が急速に進む中で、賃貸住宅業界も受け入れ態勢の整備が喫緊の課題となっています。

「外国人住まい方ガイド」の動画は、この課題に一助として活用できます。さらに、2023年に作成した「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」（賃貸人、仲介業者、管理会社向け）もありますので、ぜひ併せてご活用ください。

「外国人住まい方ガイド」の動画と「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」を併用することで、効果が倍増するでしょう。

おわりに

「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」は、2003年に発行された「外国人居住安定のためのガイドライン」がその土台となり、その後に改訂・追加を行って現在の形となりました。

このガイドラインは、外国人が日本の民間賃貸住宅に円滑に入居できるよう支援するための重要な枠組みとして位置付けられています。こういった日管協の取り組みがさらに知られることを願っています。